STRYMON/MOBIUSとは?
STRYMON(ストライモン)のMOBIUS(メビウス)はモジュレーション系のマルチエフェクターです。12種類のモジュレーションタイプの中から音を選び、合計200のバンクに保存ができます。ビンテージタイプのトレモロから最新の飛び道具系の揺れまでを作り出せる怪物マシーンです。
STRYMON/MOBIUSのスペック
商品名 | MOBIUS |
メーカー | STRYMON |
概要 | モジュレーションマシーン |
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STRYMON/MOBIUSのコントロール部
【各ツマミの機能】
- LEVEL
- 全体の音量の調整ができます。
- DEPTH
- モジュレーションの深さを調整できます。
- SPEED
- モジュレーションの早さを調整できます。
- PARAM 1
- パラメーターをアサインできます。
- PARAM 2
- パラメーターをアサインできます。
- TYPE
- モジュレーションのタイプを選択するツマミです。
- VALUE
- LFOスピードの調整を行ないます。また、長押しながらPARAMのエンコーダーを押すとアサインできます。
【各フットスイッチの役割】
- A FOOT SWITCH
- プリセットAのオンとオフを切り替えられます。
- B FOOT SWITCH
- プリセットBのオンとオフを切り替えられます。
- TAP FOOT SWITCH
- LFOスピードのテンポを入力できます。
STRYMON/MOBIUSの音質や特徴
特徴1 モジュレーションタイプは12種類
タイプのツマミで選べるモジュレーションタイプは12種類です。
- CHORUS
- クラシックスタイルのコーラスを基準に5種類のモードが搭載されています。
- FLANGER
- 様々なスタイルのフランジャー6種類のモードが搭載されています。
- ROTARY
- ロータリースピーカーのシュミレートモードです。回転速度もオリジナル同様、速い、遅いの二段階切り替えとなっています。
- VIBE
- 世界初のモジュレーションエフェクト「ユニバイブ」のシュミレートモードです。
- PHASER
- 数々の揺れのキャラクターが設定できます。
- FILTER
- 3種類のフィルターと8種類のLFO波形と多数のレゾナンスを備えています。
- VINTAGE TREM
- 60年代のビンテージトレモロを3種類再現したモードです。
- PATTTERN TREM
- 設定したリズムパターンをトレモロと再生できるモードです。
- AUTOSWELL
- 自動でボリューム奏法(バイオリン奏法)ができるモードです。
- DESTROYER
- オーディオ信号を激しく加工して破壊的なエフェクトが作り出せるモードです。
- QUADRATURE
- アナログシンセサイザーの「ピコピコ音」のサウンドによく似たエフェクトが作れるモードです。
特徴2 プリセット機能
メビウスは100のバンクが準備されていて、それぞれにAとBのプリセットが含まれます。ですので、合計で200バンクあるということになります。自分で作りこんだセッティングを保存できるのはもちろんのこと、デフォルトで49種類のプリセットが搭載されています。
特徴3 エクスプレッションペダルでの拡張
別売りのエクスプレッションペダルを接続すれば、どのコントロールでも割り当てることができます。つまり、ペダルを使ってリアルタイムで足でメビウスのツマミが操作できるようになるのです。
STRYMON/MOBIUSのデメリット
デメリット1 電源問題
ストライモンのエフェクターは得てして電気をたくさん消費します。個別に電源を入れるのが一番良さそうですが、複数ですと接続が大掛かりになり面倒も増えてしまいます。そのような場合は、メーカーからの推奨はもちろんのことですが、ストライモンのエフェクターはストライモンのパワーサプライでの使用が良いようです。
ストライモンのエフェクターを複数使用するプロギタリストのパワーサプライは、必ずと言っていいほどストライモンの製品ですので実証済です。
パワーサプライもかなり高額ですので、ストライモンのエフェクターを使用するためには出費の覚悟は必要です。
デメリット2 接続で間違えがちな設定
メビウスは、直列でつなぐのかセンドリターンでつなぐのかによって設定を変えなければいけません。
- VALUEを押して「PRE/PST」を選択します。
- センドリターンで使いたいのであればPOSTを選択、
- 直列でつなぎたいのであればPREを選択してTYPE長押しでセーブです。
- 背面パネルのミニスイッチも直列ならば「STEREO IN/OUT」センドリターンならば「PRE/POST」に切り替える必要があります。
用途に合わせて設定を変えなければ音が出ませんので「故障では?」と思ってしまう人もいるようです。ちなみに出荷時はPREに設定されていいます。
STRYMON/MOBIUSの使い方や音作りのコツ
使い方1 プリセットを活用しましょう
メビウスを使いこなすためには、まずプリセットの活用法を覚えましょう。
バンクは200も準備されていますが、全部使いきる必要はまったくありません。バンクごとにA/Bと2つのエフェクトが保存できますので、プリセットを2つずつ4パターンぐらい設定しておけば、かなり使えるのでないでしょうか。
ほんの一例ですが
- コーラス2種類
- フランジャー トレモロ
- コーラス 飛び道具サウンド
- フェイザー ロータリー
のように、楽曲に合わせてまとめておけばよいでしょう。
「操作が複雑そうだし、初めから自分の音作りなんてできそうにない」と思われるでしょうが、メビウスはデフォルトで100種類のプリセット準備されていますので大丈夫です。最初は時間がかかってしまいますが、バンクスイッチを切り替えながらひとつずつ確かめてみることをお勧めします。
気に入った音を見つけたら、TYPEのツマミを長押しすれば簡単にセーブできますので、とりあえず操作に慣れるまではデフォルトのプリセットで組み立ててみるのがよいでしょう。
使い方2 ライブパフォーマンスのための拡張機能
エクスプレッションペダルでコントロールのツマミを制御することができる拡張機能は、使うことにより表現の幅が劇的に広がります。
どのツマミでも選択できるのですが、DEPTHがよいのではないでしょうか。おすすめする理由は、モジュレーション系のエフェクトは揺れの深さで印象が変わりますので、曲の雰囲気を「ゆるい揺れ」から「破壊的な深い揺れ」にまで一気に変えることも容易となるからです。
SPEEDはタップスイッチで曲のテンポに合わせたり激しくしたりして、エクスプレッションペダルと併用してライブパフォーマンスを行いましょう。
STRYMON/MOBIUSと似ている機材と比較
BOSS MD-500 MODULATIONとの比較
「BOSS MD-500 MODULATION」は、モジュレーション系のサウンドだけを集めたマルチエフェクターです。
BOSSの往年の名機シリーズ(CEシリーズやデメンション)はもちろんのこと、スライサーやリングモジュレーターといった単体発売されていないモジュレーションサウンドが搭載されています。
スライサーとは、その名の通り音をスライスするエフェクターです。トレモロに効果は似てはいますが、より激しくリズミカルな揺れが作れます。リングモジュレーターは、トレモロとコーラスの間の様な揺れの上に鐘の音のようなサウンドが乗るエフェクターです。メビウスでは、PATTTERN TREMやQUADRATUREのモードで似た効果が得られます。
ボタンやスイッチの配置、操作の仕方までがメビウスに似ています。バンク数も合計198でほぼ同じですし、筐体のカラーも薄いブルーで酷似しています。MD-500 MODULATIONの発売日は2017年7月ですので寄せたのはBOSSの方でしょう。
BOSSのエフェクターの名称でモードが表示されていますので、設定の目安が付けやすく素早く音を探し出せそうです。ですが、サウンドはと申しますとデジタル処理されていますので、オリジナルのエフェクターとまったく同じとは言えません。
BOSSのモジュレーション系の音が好きでサクサク設定していきたい人はMD-500 MODULATIONを、追い込んで自分だけの音作りをしたい人はメビウスを選ぶとよいでしょう。
お値段、メビウスよりはお安くなっています。
STRYMON/MOBIUSを実際に使った感想
使ってみた感想ですが、本音を言いますと「まだ使いこなせていない」です。12種類のエフェクトを試している途中に「もうこれでいいのでは」と音色の豊富さに感服いたしました。
コーラスひとつ取っても、アナログライクの音からデジタルの澄んだ綺麗な艶までどんな場面にも使えるサウンドが出せます。
飛び道具的な音も豊富で、今までに聞いたことのない奇抜な音ばかりでした。かなりインスピレーションを刺激されてしまい長時間弾き込んでしまいました。
STRYMON/MOBIUSはこんなに人におすすめ
発売されてから、そろそろ10年経とうとしていますが、いまだにメビウスを超える製品は出て来ていません。これほどまでに完成され競合他社の追従を許さないエフェクターはありませんでした。
これから先、モジュレーション系のエフェクターを使いたいアイデアが浮かんだ時は、すべてメビウスが応えてくれるでしょう。我々は、感情に身を任せメビウスの機能を使い「自分だけの音」を探し出せばよいだけなのです。
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