この記事ではMXRのフェイザー
- M101 phase90
- M290 phase95
この両者のレビューを重点的にしています。
またMXRから出ているフェイザーの種類
- phase90/95の違い
- phase 99と90の違い
- phase 45と90の違い
- CSP026 ’74 Vintage phase90と90の違い
- CSP101SL Script phase90 LEDと90の違い
- EVH90 phase-90と90の違い
を比較しています。
種類によってどんな違いがあるのでしょうか。
phase90/phase95の使用アーティスト
- ジョンフルシアンテ
- ジミー・ペイジ
- ザック・ワイルド
- エドワード・ヴァン・ヘイレン
- 島紀史
「ジョン・フルシアンテ」「ジミー・ペイジ」「ザック・ワイルド」「エドワード・ヴァン・ヘイレン」とロック系のギタリストだけでも上げていきますときりがないですが、ジャンルを問わず使われています。
使用しているギタリストのほとんどの方が長く愛用していますし、自分の看板エフェクターとして各自個性的な音を作り上げています。
MXR/M101 phase90の音質や特徴
M101 phase90の特徴1 シンプルなコントロール

オレンジの筐体にコントロールノブがひとつだけのシンプル極まりないエフェクターです。
このたったひとつのノブは「SPEED」を調整するものですが、これを駆使しますと様々な揺れを表現できます。
使い方のコツとしては、ざっくり5段階で区切りますと音の作り方が見つけやすいです。
Min、9時、12時、3時、Maxと区切り先ずは揺れを確認してみてください。
そうすると曲に盛り込みたいイメージがつけやすいと思います。後は微調整をすればオッケーです。
特徴2 クセの強い聴き覚えのあるサウンド
聞いた瞬間に中音域の太いエグい揺れから「Phase90の音じゃないかな」と分かってしまうほど、聞き覚えのあるサウンドです。
世界中のロック、ジャズ、フュージョンと様々なジャンルの名曲達がPhase90の揺れで演奏されているのですから、連想するのも仕方ないですよね。
特徴3 音量が少し上がる
Phase90はオンにすると少し音が大きくなります。
MXRの他のエフェクターにもこの現象が起きる場合があります。
これをデメリットとして扱う方もいらっしゃいますが、あえてメリットとして使っているギタリストもたくさんいます。
代表的なギタリストは「故エドワード・ヴァン・ヘイレン」です。
エディは曲中に何度も踏み分けてPhase90をかけています。
リフにだけかけたり、途中のピッキング。
ハーモニクスのみにかけたりと大忙しですが、Phase90が少し音量が上がるという特性をブースター的にとらえ曲中の印象付けたい箇所に効果的に入れています。
MXR/M101 phase90のデメリット
個体差が激しい
Phase90が誕生したのは1974年ですが、年代に応じてロゴが変わったり、回路のパーツが変わったり、生産がジムダンロップ社に移ったりとモデルチェンジを繰り返してきました。
基本的な独特なうねりはずっと継承されていますが、細かな音色が各年代によって違います。
しかも個体差もあるようですので「Phase90沼」は、かなり深いです。
調べ尽くして買ったとしても、好みの物に出会えなかったりという現象が起きてしまう場合があります。
これは大きなデメリット。
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MXR/M290 phase95の音質や特徴

M290 phase95の特徴1 Phase90とPhase45の2つに切り替えられる
Phase45とは?

Phase90の兄弟機として「CSP105 Phase 45」がありますが、これは機能や揺れ具合が半分だと思ってもらえば大体の効きのイメージが出来るかと思います。
半分の機能だと聞くと悪い様な印象ですが、さりげなく緩くかかる揺れは別物でPhase45も人気機種です。
そのPhase45とPhase90の二つの揺れを兼ね備えたのが「MXR/M290 phase95」です。
SPEEDノブの左にあるスイッチで切り替える事ができます。
オンにしますとPhase45の緩く薄いフェイズサウンドに早変わりします、しやはりphase95の45の揺れは、単体のPhase45とは違いますね。
Phase45に近い音で妥協できる、且つ、Phase90も揺れも欲しい欲張りセットが希望ならM290 phase95が良いでしょう。
特徴2 Scriptモード
初期型のMXRのエフェクターは機種名、メーカー名は「筆記体」で書かれていて、それがビンテージの証として「スクリプトロゴ」と呼ばれるようになりました。
1974年から生産されはじめたPhase90の初期型もスクリプト・ロゴで表記されていましたが、この年代の物は今でも人気があり高値で取引されています。
そのスクリプトロゴ時代のサウンドと現代のサウンドが切り替えられるスイッチを搭載しているのが「Phase45」です。
SPEEDノブ右のスイッチで「Scriptモード」に切り替えられます。
特徴3 組み合わせ次第で4種類のフェイズサウンド
上記の機能を組み合わせますと4種類の音作りが可能です。
曲の雰囲気に応じて設定を変えるもよしですし、ノーマルのPhase90で不満があった所を改善してボードに組みなおすなどと使い方の幅が広がります。
MXR/M290 phase95のデメリット
M290 phase95のデメリット 各モードの効きがいまいち
phase95のPhase90のノーマルモードも少し現行の物とは音が違うようにも思えます。
音量が上がらなくなっているので、そう思えるのかも知れませんが…。
ですが、これはこれでありなサウンドですので、割り切って使う事には抵抗はありません。
phase95をPhase45に切り替えた時は、Phase45を鳴らしているのではなく、違うフェイザーを鳴らしていると考えると、不思議と全く気にならず使用できます(笑)
Scriptモードは劇的に音が変わるわけではないので、ヴィンテージの音を期待されて購入されますと裏切られたような気持になるかも知れません。
phase95はPhase45と90をカバーできますが、本物の音ではない気がします…。
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MXRのフェイザーの違いを比較
phase90とphase95の違い
phase90とphase95については上記で詳しく解説しました。
phase90とphase95の決定的な違いは各モードです。
Phase95のノーマルモードはPhase90の音とされていますが、少し違います。
Phase95のスイッチ切り替えで得られる45やヴィンテージの音も本物とは違います。
ですから、Phase95に関しては一旦Phase90とPhase45のことは忘れていただいて、「MXRの血統を継いだ色々な音が出る便利なフェイザー」として考えるのが良いかもしれません。
昔ながらのオンリーワンのサウンドを求めるならばPhase90ですね。
phase99とphase90の違い

現行で作られているMXRのエフェクターのひとつ上をいくエフェクターを作る「MXR Custom Shop」から発売された「Phase99」はひとつの筐体にPhase90を二台詰め込んだエフェクターです。
SPEEDノブが二つありコントロールは独立していますが、Syncスイッチでシンクできます。
そしてP/Sスイッチは二つのPhase90を直列で並べたり、並列で並べたりできる切り替えスイッチです。
Vintageモードは95でいうScriptモードでスクリプト・ロゴのヴィンテージの音が出せる切り替えスイッチです。
さらにステレオアウトでき二台のアンプから別々のスピードのPhase90の音が出るという「これでもか」の使用となっています。
Phase90との違いは、この多機能な性能なわけですが、多機能すぎて手に余るかも知れません。
しかし、昔からPhase90を使い続けてきて更なる発展を待ち望んでいた方には嬉しい新機種ですよね。
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phase45とphase90の違い

先ほども記載いたしましたが、Phase45は90の半分の機能です。
ですがphase90と違い、音量が大きくなる問題もなくコーラスっぽい緩やかで薄い揺れは人気があります。
実際「Phase45じゃなきゃ嫌だ」というギタリストは私の周りのも数名います。
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CSP026 ’74 Vintage phase90とphase90の違い

MXR Custom Shopのヘッド・デザイナーのボブ・セドロ氏が、個人的に1974年に購入していたPhase90を徹底的に検証して当時の揺れを再現したのが「’74 Vintage Phase90 」です。
当時と同じ少し濃い目のオレンジの筐体にスクリプトロゴで電池駆動オンリーと外観も完全再現しています。
こだわりの逸品ですので音は凄く近いようです。
現行のPhase90よりザラついた良い意味で不安定な揺れが特徴です。
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CSP101SL Script phase90 LEDとphase90の違い

基本的に上記で紹介した「’74 Vintage Phase90」にLEDライトを付けてDCジャックを付けた物が「Script Phase90 LED」とされています。
ですが、回路は現行機種とほぼ同じ物が使われているらしく「CSP026 ’74 Vintage Phase90」」がさらにグレードアップした印象です。
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EVH90 phase90とphase90の違い

Phase90の音を世界の定番にしたひとり「故エドワード・ヴァン・ヘイレン」は初期型のPhase90を使用していました。
「BUD BOX」と呼ばれている時期の物でしたが、作られていたのは数年間で、すぐに極めて貴重なものになってしまいました。
頻繫に荒々しくフェイザーを使うエディですので、壊れた場合の予備も気になるとこでした。
そこで、ジム・ダンロップと共同開発して誕生したのが、シグネイチャーモデル「EVH90 Phase-90」です。
初期型のPhase90を参考にアップ・デートした激しく太い揺れは、中期から後期のヴァン・ヘイレンのサウンドには欠かせない存在でした。
また、Scriptモードの切り替えスイッチが付いていますが、こちらは従来と違いオンにすると揺れが大人しくなります。エディのファンの方には必須アイテムかと思います。外観も赤に白と黒のストライプのエディ・カラーです。
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Phase100とPhase90との違い

PhaseシリーズのフラッグシップモデルとなっているのがPhase100。
Phase90は兄弟機との違いはいくつかあります。
Phase100にはINTENSITYが付いていますがPhase90にはついていません。
Phase90にコントロールがないのは困るという方は、Phase100を選ぶようにしましょう。
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M101 phase90とM290 phase95の使い方や音作りのコツ
使い方1 基本は歪みの後に繋ぐ
一応、モジュレーション系は歪みのあとに繫ぐのが基本となっていますが、Phase90に関しては歪みの前の方が良い感じでサウンドに馴染みますね。
緩めのスピードでソロでオンにする基本的な使い方からやっていきますと、このエフェクターが持っている良さが実感しやすいのではないでしょうか。
使い方2 ワウとの併用
同じ揺れ物同士ですが、ワウとの併用も世界観が広がり効果的です。
お手本となりますプレイはレッド・ツェッペリンの「ジミー・ペイジ」がライブ音源で頻繁に聞かせてくれます。
ジミーは曲によって足でスピードをコントロールしているようです。
使い方3 スピードマックスで飛び道具に
スピードをマックスにしますとトレモロのような激しい縦の揺れで「ぴょんぴょん」跳ねているような音が出ます。
歪みと絡ませても揺れが崩壊せずクッキリと出ますので、ソロの締めなどに持ってきたりして聞き手を驚かす「飛び道具」のサウンドにもってこいです。
使い方4 空間系との相性抜群
デイレイやリバーブと併用しますと「幻想的」なサウンドが無限に作れそうです。
単体ですと存在感が強すぎたりしますが、空間系のエフェクトとは相性がよく馴染んでくれます。

M101 phase90とM290 phase95を実際に使った感想

色々なメーカーのフェイザーを使ってきましたが、やはりPhase90に戻ってきてしまいます。
それは刷り込まれた記憶と言いますか、幼少時代から聞いてきたロックの名曲達の陰にはPhase90サウンドがあったからだと思います。
どんなフェイザーを使っても「何か物足りない」「何か違う」と思ってしまうのは、Phase90がロックの歴史と共に歩んできたからだと思います。
鳥類が初めに見たものを親だと思うように、ロックギター定番がPhase90であるからこそ始めて聴いたその瞬間脳内にPhase90が刷り込まれてしまうのもしょうがない事です。
大げさにね、大げさに言うとね。
M101 phase90とM290 phase95はこんな人におすすめ
Phase90は作られた年代によって音が違ったり、シグネイチャーが数種類あったりで、サウンドをコンプリートするのは愛情と労力とお金が必要となってきます。
ですが、基本的な揺れは同じですので、中古品で安くどんなモデルを購入されたとしても伝統の音は感じとれると思います。
楽器店などで試奏する環境があるのでしたら、どんどん試して自分のボードに組み込んで欲しいです。
M101 phase90
M290 phase95
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