ギターのノイズの原因と対策!アースやシールド、ノイズ処理のすべてを解説

ギターのノイズの原因と対策!アースやシールド、ノイズ処理のすべてを解説

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魅力的な音を奏でていても実はその裏でギタリストを悩ませているノイズ。

ギターを弾くなら切っても切れない関係にあるのです。

しかし、今回でそんなギターノイズとはオサラバしましょう。

この記事ではギターのノイズの原因と対策、すべてを解説。

ギタリスト兼レコーディングエンジニアの私がノイズ処理のすべてをお教えします。

目次

ギターノイズとは

ノイズとは、つまり雑音のことです。

ギタープレイの場合、演奏している音以外の不要な音は、すべてノイズということです。

「ジージー」「ブーン」といった種類の音もノイズ。
また、耳障りな高音や、触ると消える、触ると増えるなど、演奏に必要ない種類の音はすべてノイズと言えるのです。

楽器から発するノイズ、アンプやエフェクターが原因のノイズ、接触不良などギターパーツの劣化によるノイズ、プレイヤーの演奏上のノイズなど、原因や種類はいろいろあり、それにより対策や解決方法も変わります。

ここでは、その原因と解決方法について考えていきたいと思います。

アースの不良が原因のギターノイズの場合

アースの不良でノイズが出る原因

エレキギターをアンプにつないで、アンプと楽器のボリュームを上げると「ジー」というノイズがでてきますね。

特に、ディストーションなどの「歪み系」エフェクターをかけると、そのノイズは大きくなります。

この場合、弦やギターの金属部分に触ると消えることが多いのですが、弦に触っても消えない場合は、楽器のアース不良が考えられます

アース不良のノイズ対策

「ジー」というアース不良のノイズ対策は、楽器のアースをしっかりと配線することで解決します。

通常、楽器の出力部分(シールド・コードが刺さる部分)のマイナス側はギターの内部回路のボリューム・ポット、ピックアップのマイナス部分を経由して、ギターの弦に導通させてあります。

これをアースと言います。

プレイヤーが弦を触ると、「ジー」というノイズが消えるのは、アース処理がなされているからなのです。

つまり、「ジー」というノイズは、アースを弦に導通させることで、人間の体がアースになり消すことができるのです。

しかし、国産のレスポールモデルなどにはアース処理がなされていない楽器があり、このような楽器は弦に触ってもノイズは消えません。

つまり、故障ではなく、最初からアース処理されていない楽器が市販されていることもあるのです。

弦に触っても「ジー」というノイズが減らない場合は、弦が触れている金属パーツをアースに配線する改造をしたほうが良いでしょう。

私が所有している国産のレスポール・ジュニアは、アース線がつながっていなかったので、ブリッジ部分に「すずメッキ線」を挟み込んで、ボリューム・ポットにハンダ付けして対応したことがあります。

このようにギブソン系のギターは、アース処理がなされていないものもありますので、注意が必要です。

一方で、フェンダー系のギターやベースはほとんどアース線が配線されています。

しかし、フェンダー系でも弦を触って「ジー」というノイズが減らない場合は、アース線が断線している可能性があります。

特に、ストラトキャスターなどのトレモロアームが付いている楽器は、ブリッジが可動するので、アース線をスプリングハンガーにハンダ付けしています。

何かの拍子でアース線がスプリングに挟まって断線すると、弦を触ってもノイズは消えなくなってしまいます。

ストラトユーザーは、アース不良によるノイズがひどいと思ったらスプリング部分を確認してみましょう。

又、昔のフェンダー社のジャズベースは、ブリッジ部分に銅箔の細い板が取り付けられているものがあります。
あれも、アースの配線です。

開放弦を引いた場合、つまり弦から手を離した状態では、アースが取れていないので、「ジー」というノイズは出てしまいます。
この場合は、どうすればよいのかも考えてみましょう。

結論は、あまり気にしなくても構いません。

なぜならば、人間の聴覚は「マスキング効果」という錯覚が働くからです。

マスキング効果とは、大きな音の直後に小さな音が発生しても、大きな音に隠されて小さな音が聞き取れないという現象。

つまり、演奏しているギターの音が「ジャーン」となっている間は「ジー」というノイズは聞き取れないということなのです。

その間に、ブリッジやシールドのプラグ部分(金属プラグの場合に限りますが)などに触れていれば、弦の音が減衰しても「ジー」というノイズは目立たなくなります。

シールドやコードの不良が原因のギターノイズの場合

シールド・コードの不良でノイズが出る原因

弦を触っても「ジー」というノイズは小さくなるばかりで消えない・・・このような場合は、シールド・コードを疑ってください。

その理由は、シールド・コードの中には、シールドとは名ばかりで、実際にはシールド効果がないコードもあるからです。

そもそも、シールドとは何かについて説明しましょう。

ロボットアニメなどで、「防御シールド発動!!」なんてセリフを聞いたことありませんか?
この場合のシールドとは、敵の砲弾や攻撃をブロックする壁のことを言います。

シールドとは、盾(たて)とか、遮蔽、防御壁などの意味があり、内部と外部を遮断することを言います。

シールド・コードも、芯線(ギターの音が通る線)を網状の線で包んでアースへ配線することで、外部から侵入する磁気や静電気などのノイズをブロックする遮蔽構造になっているのです。

しかし、安価なシールドは、この網線部分がチープなことが多いです。

したがって、そのようなシールドを使用しているのであれば、ギターノイズが発生してしまいます。

シールド・コードのノイズ対策はグレードアップで

シールド・コードですが、価格にかなりの差があるのは、ご存じですか?

安いシールドだと、エフェクターやギターを買ったときにオマケで付いてくるものがあります。

反対にカナレやベルデン、モンスター・ケーブルなどの一流メーカーのシールドになると数千円から一万円を超えるものまであります。

では、安物とハイエンドなコードには、どのような違いがあるのでしょうか?

両者の一番の違いは、ケーブルの材質です。

高価なシールド・コードは、電気抵抗が少なくスムーズに導通する材質で作られています。
更に、シールド部分に関しても、高いケーブルの場合は網目が細かい網線で「密」になっているので、高いシールド効果があります。
中には、シールド部分によりスムーズに導通するために導電ゴムチューブを被せたケーブルもあります。

一方で、オマケで付いてくるような安物のシールド・コードは、ほとんどシールド効果はありません。

シールド部分が密になっている網線ではなく、スカスカな数本の「銅線」で済ませているコードも多く、ノイズをブロックする遮蔽構造が非常に弱いのです。
安価なシールドは「これではノイズが乗るのも当たり前」というものも多いです。

ですから、弦に触ってもノイズが小さくなるだけで消えない場合は、シールド線をグレードアップすることをおすすめします。

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ギター本体のシールドが原因のギターノイズの場合

ギター本体のシールドが原因で出るノイズ

シールド・コードは、芯線を網線で包んでアースへ配線することで、外部ノイズの混入を防いでいますが、これは、エレキギター本体でも同じです。

ピックアップから楽器出力(フォン・ジャック)まで、ボディ内部を配線が巡っているわけですから、そこにもノイズは侵入します。

ではギター本体のシールドが原因で出るノイズの対策はどのようにすればよいのでしょうか。

ギター内部をシールドしてノイズ対策

エレキギターの内部をシールドすることで、改善できます。

その方法として、ボディのザグリ部分にアルミ箔を貼り付けるか、導電塗料を塗りアース線とつなげる方法が一般的です。

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又、トーカイ社製タルボのようなアルミボディのギターを使えば、ボディシールドは完璧です。

長すぎるシールドが原因のギターノイズの場合

長すぎるシールドが原因で出るノイズ

シールド・コードは、エレキギターの音をアンプまで送る通り道の役目をします。

このシールド・コードですが、短いよりは長いほうが色々な広さのステージに対応できるので便利と考える人もいるでしょう。

確かにそれは言えるのですが、シールドコードはギターの音の通り道である反面、空間を漂うノイズを拾うアンテナの役目も果たしてしまうのです。

つまり、長く伸ばせば伸ばすほど、「感度が良いノイズアンテナ」ということにもなるのです。

又、シールド・コードが長くなるほどアンプまでの電気抵抗が大きくなるので、これもノイズや音質劣化の原因となってしまいます。

シールドは短く・インピーダンスは低くしてノイズ対策

一番の解決法は、シールド・コードの長さをなるべく短くすることです。

10mよりは5mの方がシールドコードの表面積を半分にできますから、ノイズアンテナの感度も1/2に減らすことができるということです。

長いシールドが必要な場合は、長くても音質が劣化しないシールドを使う必要があります。

又、シールド・コードによるノイズを気にする人は、ワイヤレスシステムを導入しても良いと思います。

一方で、パッシブタイプ(電池を使わないタイプ)のエレキギターやエレキベースはインピーダンスが高いので、プリアンプやダイレクトボックスを使ってインピーダンスを下げるのも解決方法のひとつです。

エフェクターを通すことでもインピーダンスは下がりますから、ギターからエフェクターまでの距離を短くすることも、おすすめの方法です。

ピックアップの構造が原因のギターノイズの場合

ピックアップの構造が原因で出るノイズ

エレキギターには、弦の音を拾うピックアップが付いています。
これは、エレキギターのマイクにあたる部分です。

ピックアップの役目は、弦の振動を電気の信号に替えることです。

ピックアップは、磁石の棒に線をグルグル巻きつけた構造になっています。

ピックアップの磁石の先端付近で導電性の物体(ギターの弦など)が動くことで、ピックアップの磁界に変化が起こり、電気が発生するという仕組みです。

エレキギターを電気機器に向けるとノイズが乗る(電磁波の影響を受ける)のは、このためです。

例えば、真空管アンプのような高い電圧を使うアンプには大きなトランスが組み込まれているので、エレキギターをアンプに近づけると「ブーン」という低周波のノイズが混入します。

又、DTMやDAWなど、PCを使った音楽制作の場合に苦労するのが「キーン」という高周波ノイズです。

蛍光灯などの照明器具もノイズの発生源ですので、注意が必要です。

ピックアップに乗るノイズの対策

ギターピックアップの周囲に銅箔テープを貼り付けて、ピックアップのマイナス側につなげるとピックアップ自体にシールド加工ができるので、ノイズを減らす効果があります。

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ピックアップカバーを金属製に替えても、同様の効果が期待できます。

しかし、一番の対策は、ギターをノイズ発生源に向けないことですね。

アンプやPCに対して横向きになるだけでも、かなり効果はあります。

エフェクターの電源が原因のギターノイズの場合

エフェクターの電源が原因で出るノイズ

エフェクターには電源が必要です。

多くの場合、乾電池以外にDCアダプターが使えるようになっていますね。

DCアダプターは電圧(多くの場合9V)と極性(プラス、マイナス)、プラグの形状が合えば使用は可能ですが、ここにもノイズの原因があるのです。

エフェクターの電源を見直す

DCアダプターは、コンセント(AC100V)を9Vまで下げるトランスと、交流を直流に変換するダイオードやコンデンサなどで構成されています。

しかし、ネームテープやゲームなど、音に関係しない製品のアダプターの中には、コンデンサが省略されていたり、安価な部品で組み立てられているものもあります。

これらをエフェクターなどの音響機器に使用すると「ブーン」というノイズが発生します。

このノイズを解決する方法は、アダプターをエフェクターメーカーのものに交換することです。

純正のアダプターはサウンドハウスで安く購入できるかもしれないので検索してみてください。

又、ノイズには交流電源を使わなければ良いので、エフェクターには乾電池を使用するのが一番確実な解決方法です。

エフェクターのノイズの原因と解消法に特化した記事はコチラ

弦に触るとノイズが増えるギターノイズの場合

弦に触るとノイズが増える原因

稀に、弦に触ると「ビー」という酷いノイズが出るギターがあります。

これは、以下の2点が考えられます。

  1. ピックアップのプラス側がアースと接触している
  2. 配線ミスなどによるトラブル

これらが原因です。

いずれも明らかな故障ですから、修理の必要があります。

配線を修理

弦に触るとノイズが増える一番の原因は、ピックアップの配線ミスです。

素人工作でハンダ付けをして、ピックアップのプラス・マイナスを間違えるとこのような結果になります。

又、ピックアップのマイナス側とアースの線が断線していることも考えられます。

テスターを使って内部の配線を点検しなければ、解決しないトラブルです。

このようなギターノイズはおとなしく修理に出すのが最適解と言えるでしょうか。

部品の劣化・汚れが原因のギターノイズの場合

部品の劣化・汚れが原因で出るノイズ

エレキギターやベースなどは、しばらく弾かなかったりすると、スイッチやボリューム、ジャックなどが接触不良になることがあります。

例えば、ピックアップセレクターを操作すると、バチッと大きな音がしたり、音が出なくなったり・・・

ボリュームやトーンを回すとバチバチとノイズが出たり・・・

シールドを刺しても、ガリガリが酷くて音が切れ切れになるなど・・・

これらは、すべてギターパーツの劣化や汚れによる接触不良が原因です。

部品の劣化は洗浄か交換

部品の劣化ノイズ対策1:まずは接点の復活を試みる

接触不良によるガリノイスは、接点を掃除することで改善します。

ジャックについては、綿棒の先に金属磨きを付けてこすることで、掃除ができます。

シールドのプラグ部分も、ティッシュペーパーやボロ布などに金属磨きを付けて磨いてあげればピカピカになり接触不良は改善されます。

この際注意することは、金属磨きの成分が残らないようにすることです。

常に、綿棒やボロ布のきれいな部分でこすり、黒い色がなくなるまでしっかりと磨いてください。

ボリュームやトーンのガリノイズは、基盤部分の隙間から接点洗浄液や接点復活剤などを吹きつけて内部に浸透させるまで待ち、その後、ひたすら回し続けることで治すことができます。

接点洗浄液や接点復活剤の種類は以下のいずれかで問題ありません。

  • プロ仕様
  • サラサラでべた付かない
  • 安い

洗浄液や復活剤がない場合、CRC-556のような潤滑剤を代用して改善することができます。

しかし、潤滑剤を使用する場合は、かけすぎると接点に埃が付きやすくなり、更なる接触不良を起こしますので、最小限に留めておきましょう。
やはり、接点洗浄液や接点復活剤がおすすめです。

部品の劣化ノイズ対策2:接点復活でもダメならポット交換

接点の掃除でも改善されなかったら、ポットを交換します。

ポットを交換する場合、シングルコイルなら250kΩハムバッキングなら500kΩのポットを使います。

ボリューム・ポットには、Aカーブ、Bカーブ、Cカーブの3種類があり、それぞれに効き方が違いますので、オリジナルと同じカーブを購入してください。

秋葉原やネット通販の電気パーツでも、同じ数値の部品があり、楽器屋さんより安く買うことができますが、不慣れな人は電気パーツに手を出さないほうが無難です。

電気知識が少ない人は、楽器用のポットを買いましょう。

なぜならば、ポットのシャフト(回す棒の部分)は、太さや長さ、形状(差し込み用かねじ止め用か)など、いくつか種類があるからです。

オリジナルと異なる形状のポットだと、つまみが付かなかったり、浮いてしまうなどの不具合が生じてしまいます。
その点、自分が使っている楽器と同じものを選べば安心です。

それだけではありません。

電気屋さんで販売されているポットは、楽器用のポットよりも回した感触が重いものが多いのです。

私自身、「電気屋さんで販売されているポットに交換したら重すぎた」という失敗をした経験がありますので、ココはしっかりとお伝えしておきたいポイントです。

部品の劣化ノイズ対策3:スイッチ類の劣化に関して

スイッチ類は、ガリノイズが出たら交換したほうが無難です。

ストラトキャスターに使われているスイッチでモールドされていない(カバーでおおわれていない)ものは金属磨きで掃除が可能ですが、それ以外のタイプはメンテナンスが不可能です。

ピックアップのハウリングが原因のギターノイズの場合

ピックアップのハウリングが原因で出るノイズ

エレキギターを大音量で鳴らすと、たまに「ピーィィィ!」とか「キーーン」と酷いノイズを発生する楽器があります。

これは、ピックアップが原因のハウリングです。

ハウリングは、入口と出口がつながった状態(これをループになると言います)で発生します。

つまり、ギターアンプのスピーカーから出た音をエレキギターのピックアップが拾ってしまい、再びアンプに入りスピーカーから出てくることを繰り返して発振してしまう現象なのです。

似たような状態に「フィードバック」がありますが、それは意図的に起こす奏法なので、ここでは区別します。

両者の違いですが、フィードバックは弦の振動を伴った帰還現象なのに対して、ハウリングはピックアップ自体が発振して起こるトラブルということです。

ピックアップのハウリング防止策

ピックアップのハウリング対策は、ピックアップ自体が振動しないように固定することで解決します。

特に、コイルの巻きが緩いと発振してしまうので、ピックアップをロウ付け(熱して溶けたロウの中にピックアップを沈めて、コイルを固める)することで対応するという解決策が一般的です。

しかし、コイルをロウ付けすると音が丸くなる傾向があるので、ある程度の覚悟と決断が必要です。

真空管アンプが原因のギターノイズの場合

真空管アンプが原因で出るノイズ

真空管アンプは高電圧を使いますので、アンプの設置場所によってはエフェクターや録音機材に影響がでてしまいます。

又、真空管自体がかなりの高熱になりますから、アンプに内蔵されているファンの動作音もノイズになると思います。

真空管アンプを別室へ置く対策

ヘッド(アンプ部)とボトム(スピーカー部)が別になるセパレート式のアンプの場合、アンプだけ別室に置くことで、ファンなどのノイズを軽減することができます。

又、真空管が古くなると、高温時にブツブツとノイズを発生することがありますので、真空管アンプはそのあたりのメンテナンスも重要になってきます。

コードチェンジが原因のギターノイズの場合

コードチェンジが原因で出るノイズ

これは、楽器や機材が原因のノイズではありません。
プレイヤーがコードを押さえなおすときに、指と弦が擦れて発生するノイズです。

似たようなノイズにスライドノイズもあります。

ポジションを変えるときに「キュッ」とか「キュー」と鳴るもので、よほど酷いものでない限りは、プレイサウンドの一環とされているので、気にする人は少ないと思います。

コードチェンジノイズには指板潤滑剤を使う

ポジションチェンジの際に、なるべく弦から指を離すように気を付けること、指を引きずらないように心がけることによって改善されると思います。

又、フィンガーイーズのような「指板潤滑剤」を使うのも、ひとつの解決方法です。

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カッティングが原因のギターノイズの場合

カッティングが原因で出るノイズ

これも、プレイヤーに起因するノイズです。

ブリッジミュートや空ピッキングをする際にポジションが悪かったり、ミュートが甘いと発生するノイズです。

ココをしっかり決めないと、プレイヤー自身のギターテク評価が下がってしまいます。

カッティングノイズは練習あるのみ!!

左手でミュートをかける場合は、力を抜きすぎないことです。

ダラ~ンとした意識でミュートすると、ピッキングハーモニクスのようなキンキンした音が残って耳障りです。

右手でブリッジミュートする場合も、同様に力を抜きすぎないことです。

特に掌の付け根の部分でしっかりと押さえないと、カスカスの軽い音になってしまいますし、ブリッジから離れてネック寄りでミュートをかけるとコード感がなくなってパカパカした音になってしまいます。

いずれも、酷い人になるとバッキングというよりはノイズに聞こえてしまいますので、しっかりと意識して練習してください。

ギター宅録でノイズ対策をする方法

電源回りのノイズ対策

自宅でレコーディングするのはスタジオよりも条件が悪いですが、それなりに工夫する面白さもあります。

まず、気を付けることは『電源回り』です。

可能ならば、コンセントから直に給電するのではなく、ノイズフィルターなどを通してから各機器に電源を供給しましょう。

フェライトコアでコードにカチッと付けるだけでギター宅録のノイズ対策をすることができます。

DTMやDAWユーザーの場合は、PCと楽器の電源を別にした方が良いと思います。

又、PCが高温になるとファンが回転するものもありますので、可能ならばPC本体だけは録音機材と離して設置したほうが無難です。

マイクのノイズ対策も忘れずに

次に、使用するマイクについてお話します。

現在、楽器屋さんなどで入手可能なマイクは、「ダイナミックマイク」と「コンデンサーマイク」があります。

マイクの詳細な特徴や、それぞれのメリット、デメリットについては、今回のテーマから外れてしまうのでここでは避けますが、ダイナミックマイクは頑丈、コンデンサーマイクは繊細ということが言えます。

両者を比較した場合、コンデンサーマイクの方が音響特性上は優れており、小さい音や高音域まで綺麗に拾ってくれます。

それだけ考えれば、「コンデンサーマイクで決まりじゃん!!」という結論になりそうですが、宅録の場合は、必ずしもそうではありません。

なぜならば、コンデンサーマイクは小さい音まで綺麗に拾ってしまうからです。

宅録のコンデンサーマイクは、メリットとデメリットが表裏一体という事。

どういうことか説明しますね。

宅録の環境で、レコーディングスタジオ並みの防音や遮音ができている部屋はないと思います。

つまり、録音中にも、常に周囲の生活音は鳴っているということです。

近所の犬が吠えていたり、隣の部屋からテレビの音が聞こえたり、時計の秒針の音だってするかもしれません。

コンデンサーマイクだと、そのような小さな音まで拾ってしまう可能性があるのです。

一方で、ダイナミックマイクの場合は、その構造上、コンデンサーマイクほど小さい音は拾わないので、周囲のノイズに気を遣う心配から、少しは解放されます。

では、ダイナミックマイクは音的にどうか?という問題についても、全く問題ないと言えるでしょう。

レコーディングスタジオでギターアンプにセットされるマイクは「SHURE SM57(BETA57)」や「ZENNHEISER MD421」といったダイナミックマイクが多いので、全く問題ないと言えるのです。

ギター宅録ならではのノイズ対策を伝授

ところで、宅録ならではのノイズ対策として、ギターアンプの前にマイクをセットして、上から布団をかけるという方法もあります。

手軽ですが、かなり効果がありますので、環境ノイズに困っている宅録ユーザーは試してみてください。

録音レベルは大きくするとメカノイズが気にならない

この項目の最後として、宅録ユーザーに気を付けてほしいことを挙げておきます。

それは、可能な限り、録音レベルを大きくとることです。

どんな優秀な録音機材でも、必ずメカノイズは存在します。

ですから、大きく録音して小さく再生すれば、それだけメカノイズも下げることにつながるのです。

逆に、小さく録音して大きく再生すると、メカノイズの音量も上げてしまうので録音の品質が悪くなってしまいます。

DTMやDAWの場合、トラック数が多くなるほど、気を付けるポイントです。

ギターノイズが出ない音作り

ギターノイズ対策と音作りの大前提

まず、クリーントーンのセッティングでノイズが出ていないことが大前提です。

この段階でノイズが出ていたら、歪み系のエフェクターをかけると、もっと酷いことになります。

シールドコードのプラグ部分は金属製のものを使いましょう。

単にシールド効果があがるだけではなく、ノイズが気になる際にプラグ部分に針金を巻き付けて別の機器のアースとつなげたりすることで、ノイズが消える場合があるからです。

私が実際に体験したことですが、ギターアンプのプラグに針金を巻き付けて、スタジオのドアの取手に結び付けたところ、見事にノイズが消えたことがありました。

ノイズゲート/ノイズリダクションを使おう

又、HUSHなどのノイズリダクションやエフェクターメーカー各社から発売されているノイズゲートをアンプの直前につなぐのも有効なノイズ対策です。

ノイズゲートを使うときのコツですが、ディレイやリバーブなどの空間系エフェクターを使う場合は、その直前につなぐことです。

ギターのタッチノイズ対策

楽器から出るノイズ以外に気になるのが、演奏しないときに弦に触れることで発生するタッチノイズです。

ストラトユーザーの場合は、ブリッジからボリュームが近いので、ピッキング直後にボリュームつまみを下げることで対応できます。

しかし、レスポールのようにブリッジとボリュームの距離が離れている楽器は、瞬時に操作ができませんね。

ここでは、レスポールユーザーでも簡単にできるミュート対策をご伝授しましょう。

リアピックアップしか使わない人は、フロントピックアップのボリュームをゼロにしておくのです。

演奏直後にピックアップセレクターをフロントに切り替えれば、キルスイッチの役目をして、簡単にミュートできますよ。

番外編:逆にノイズを出す方法は?

ノイズというと嫌われ者のイメージがありますが、時として、プレイをエキサイトにしてくれる効果音の役目もしてくれますね。

スライドノイズなどを大きく出したい場合は、コンプレッサーやサスティナーを強めにかけると効果的です。
ピックスクラッチやピッキングハーモニックスなども、このセッティングにすると簡単に出せると思います。

国産のヴィンテージファズなどを使っても、ピーピーやジージーといったノイジーな音を作ることができます。

ノイズ用に安物のピックアップを装着しても、面白い効果が出せると思います。

この場合、ハムバッキングよりもシングルコイルのピックアップの方が効果的です。
これをギターアンプや蛍光灯などに向ければ、簡単にノイズが発生します。

又、ピックアップのそばにスマホをかざしても、ブチブチというノイズが発生するので面白いですよ。

色々試してみて、どうすればノイズが出るかを確認しておけば、逆にそうしないことでノイズ対策にも役立つことになりますね。

ギターのノイズの原因と対策!アースやシールド、ノイズ処理のすべてを解説

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