Fenderアンプらしからぬ凶暴さと繊細さを持ち合わせた、fender The Twin(フェンダーツインアンプ)の魅力に今回は触れていきたいと思います。
fender The Twin Ampのこんな疑問を解消!
- fenderThe Twinとは何なのか?
- フェンダーツインアンプの使い方は
- フェンダーツインリバーブとは?
- 赤ノブ黒ノブの違いとは?
では順番にフェンダーツインアンプについて解説していきます。
Fender The Twin ampとは?
1980年代はエレクトロポップ全盛期でギター業界が冬の時代と呼ばれていました。
そんな1987年に名機Twin Reverbの後継機として発売されたのがThe Twinです。
しかし不運ながらfenderThe Twinはシンセサイザーが主役の時代に生まれてしまいました…。
シンセサイザーに追従しようとしてしまったフェンダーツインアンプの音質は、昔ながらのFenderアンプファンからは認められず、何となく時代や歴史に翻弄されてしまったアンプなのです。
しかし持っているポテンシャルは個性的かつ実用的な物。
fender the twin amp(フェンダーツインアンプ)は生まれてしまった時代が悪かっただけなのです。
販売の時系列
- Fender Twin Reverb
- Fender the Twin
Fender The Twinの詳細をチェック
Fender The Twinアンプの基本的な特徴
音質の特徴
fender the twinアンプは12インチスピーカーを2発搭載した最大100wのモデル。
2チャンネル使用でエフェクト・ループが付いています。
フットスイッチでゲイン・チャンネルとリバーブを切り替え可能で、直結でもカラフルなサウンド・メイクが可能。
また、出力を100w/25wとアウトプット・スイッチで切り替えられ、マスター・ボリュームなどで調節すれば、小さくてもかなりの歪んだ音が出せます。
このアンプを使った感想としては、王道クリーントーンでアルペジオ、十分な歪みとサスティーンで煌びやかな高域を唸らせ、ギター側のボリュームを絞りタイトな美味しい中域でバッキング。
弾き手との会話を楽しんくれるようなアンプです。
Marshallとの違い
Fender twinとMarshallとの違いを比較するポイント!
The Twinの比較対象は、やはりライバルのMarshallアンプとなりますが、Marshallは綺麗なクリーンが出にくいアンプですので、歪んだ状態の場合で比較いたします。
Marshallの場合
Marshallは歪ませて弾きますと、それはそれは気持ちの良い、皆様も何度となくお聞きになっている王道ロック・サウンドです。
しかしひとたびクリーントーンにしようとギター側のボリュームを絞ると、かなり絞らないとクリーンになりません。
fender the twinの場合
Twinで同じく歪ませた状態からギター側のボリュームを絞りますと、ハリのある程よくゲインの残ったクリーン・クランチ音となります。
結論としては歪みはマーシャル、クリーンはFenderと言えます。
よく、「理想のアンプはソロの時はMarshallの歪みでクリーンはFenderが良い」なんて言いますが、The Twinはそれを現実に近づけてくれるアンプと言えます。
Fender The Twinの赤ノブと黒ノブの違い
The Twinの歴史
1987年に原点回帰を命題として新しいシリーズとして発売されたのが、赤いノブを持つ派手な外観のThe Twinです。
それまでの機種から一新されたルックスが、新たなるFenderのスタートを物語っていると言われていました。
通称「赤ノブ」と呼ばれ、現在でも、その通り名で親しまれています。
印象的な外観を持つThe Twinのモデル・チェンジが行われたのが1990年です。
しかし、替えられた点はノブの色が赤から黒に替えられただけで使用はほぼそのままでした。
一部、スピーカー・ケーブルが変更され、これによって音抜けが悪くなったなどとも言われてはいます。
こちらは通称「黒ノブ」と呼ばれ、1994年で生産終了しています。
赤ノブと黒ノブの違いとは?
横に2台並べて弾きくらべをした訳ではありませんが、筆者は赤ノブ、黒ノブ両方とも鳴らした事があります。
巷では赤ノブの方がよく歪むなどとささやかれていますが、率直な感想としてはどちらも変わらない気がいたします。
ちなみに私が所有している物は黒ノブですが、歪みすぎぐらい歪んでいます。
したがって明確な音の違いはありませんが、場合として個体差が生じる場合があると結論付けることができます。
ちなみに上記の赤ノブ、黒ノブの違いにつきましては私の友人知人ギターリスト達も同意見で、やはり個体差による音の違いかと思われます。
同じモデルでも、使用環境などで音が変わってきたりするのが真空管アンプの七不思議でもあります。
Fender The Twinと類似したFender社のアンプ比較
1.ツインリバーブ
1963年に誕生。
突き抜けるように明るいアメリカン・クリーンサウンドを生み出すアンプ。まさに王道中の王道と呼ばれるのがこのツインリバーブ。
Fender The Twin Ampの場合は?
これに対してThe Twinは、クリーンは継承しつつ、歪みがFender社のアンプの中でも特に効くようになっており、ブルースやファンクはもちろん、ロックンロールからハード・ロックまで、様々なジャンルに対応できるようになっています。
68 CUSTOM TWIN REVERBをチェック
2.champ12(チャンプ12)
Fender The Twinと同時期に発売された名機チャンプの後継機。
オリジナルのチャンプと言えば「ワン・ボリューム(one volume)、ツー・トーン(two tone)」とこれ以上にシンプルにしようがないコントロールで、小さいワット数の真空管アンプのナチュラル・ゲインで、ライブ・バーなどのセッション・プレイにはもってこいのアンプです.
しかしチャンプ12は更にゲイン・ノブが追加され歪みを特化させています。
チャンプ12はThe Twinのゲイン・チャンネルだけを抜き出したようなアンプです。
ワット数が小さい分ボリュームを上げただけで歪みますが、そこに少しゲインを足すと良い感じになります。家での練習用やレコーディング用にと用途は様々です。
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3.ブルースデラックス(BLUES DELUXE)
ベース・アンプとして発売されたBass manがなぜかギター・アンプとして使用され人気となりました。
その流れを汲むのが、このブルース・デラックスです。
Twin Reverbのチャキチャキとしたサウンドが苦手という方もいらっしゃいますが、ブルース・デラックスはそんな方達に人気のあるアンプです。
ゲイン・チャンネルも付いてはいますが、ほとんど歪みません。
小さなライブ・ハウスでしたらブルース・デラックスでも十分ですし、その名の通りブルース・バンドでしたら、そこそこのホールまで大丈夫かと思います。
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Fender The Twinのデメリット
Fender The Twin Ampは無敵の様に書いて参りましたが、やはり弱点もございます。
ゲインチャンネル単独の安っぽさ
Fender The Twinはゲイン・チャンネル単独使用ですと歪みが安っぽいといいますか、トランジスターアンプの歪みの様に聞こえます。
ゲインを上げれば上げるほどその様な印象を受けます。
ですが、Fender The Twinの安っぽい歪みの問題はミックス・チャンネルにすることで解消します。
リバーブが薄い
Fender The Twinの音質的にリバーブが薄い様に感じてしまいます。
しかし、Fender The Twinに関して、実はリバーブに問題はないと言えます。
特に他社と比べるとFender The Twinのリバーブの優秀さが分かります。
Fender The Twinのリバーブが薄いと感じてしまうその理由は、ついつい名機Fender Twin Reverb比較してしまうからなのかもしれません。
重すぎる
重いです。
重量が36㎏ありますので一人で抱えて運ぶのは常人でしたら無理かと思われます…。
Fender The Twinの音作りのコツや使い方4つ
1.クリーン・チャンネル
一番左のインプットにシールドを挿しますと1chのみ使えます。
直結の状態ですと王道のクリーン・サウンドになります。こちらに各種エフェクトで歪みや揺れを足してサウンド・メイクしていきます。
2.ゲイン・チャンネル
左から3番目のインプットにシールドを挿しますと2chのみ使えます。
ここで注意するのは、デメリットの項目で書きましたゲインの上げすぎです。
上げ過ぎはちょっと安っぽい歪みになるので、注意が必要。
個人的には目盛2~3で使うと良い感じ。
しかしこれですと歪みが足りませんので、必要に応じてエフェクターで歪みを足していくという使い方がベターかと思います。
くれぐれもFender The Twinのゲインのあげすぎには注意してください。エフェクターで歪みを足すのがポイント。
3.ミックス・チャンネル
一番右のインプットにシールドを挿しますと1chと2ch両方使えます。
ミックス・チャンネルとは、クリーンチャンネルにゲインチャンネルを被せ、エフェクターとしてかけていくというイメージです。
クリーンチャンネルでベーシックな音を作り、そこにゲイン・チャンネルの歪みとトーンを被せていきます。
このセッティングですとシングルコイルのギターでもかなり太い音が作ることができます。
ハード・ロックやグランジなどに合うセッティングです。
4.EQによる音色調整範囲
The TwinのEQノブは引っ張ることで、特定のEQをブーストさせる事が出来ます。
ブーストさせますと派手に効いている印象になります。
贅沢を言いますと、フット・スイッチでオン/オフできたら最高ですよね。
筆者がおすすめするFender The Twinのセッティング
おすすめのセッティングとしては、アンプ側はミックス・チャンネルで接続してクリーン・クランチぐらいの歪みで調整します。
歪みのエフェクターは2台接続。
1台目をゲインとし2台目を重ねかけするハード・ゲインのイメージで使います。
これは好みですが、ハード・ゲインとして使うエフェクターはギター側に繋げば歪みが増幅されます。
アンプ側に繋げば音量が増幅されます。
テレキャスターやストラトキャスターなどのシングルコイルのギターでこのセッティングをすると、ボリュームをちょっと絞るといい感じのクリーンになり、フット・スイッチで切り替えたりすることなく、手元でコントロールできるので使いやすいです。
Fender The Twinを使用している有名ギタリスト
The twinを使用しているギターリストと言えば!?この方に尽きると思われます。
元THEE MICHELLE GUN ELEPHANTのアベフトシさんです。
アベ氏といえば、ギターをアンプに直結してシンプルな音作り、激しく正確なカッティングで、今も人気のあるギターリストですが、Fenderアンプの中でも太くドライブするThe Twinを選択されたのはうなずけます。
ギターはテレキャスターで、The Twinの最大の魅力であるミックス・チャンネルを使用していました。
Fender The Twinはこんなに便利!
The Twinの魅力はどんな場面においても、日頃から作り込んでいるサウンドが再現できるということです。
ライブですと会場によって、いつもより音量を大きくしたり小さくしたりと、他のFenderのアンプなら大変な場面に出くわします。これって結構ありますよね。
The Twinならゲインとマスターボリュームで難なく対応できます。
レコーディングをするときもFender The Twinは強い味方になります。
レコーディング時には「音量を上げずに歪みを得るために、小さいアンプを持って行って使う」のはよくある話。
しかし小さいアンプを都合よく持っていなくても、Fender The Twinなら出力を切り替える機能が付いていますので大丈夫です。
筆者がFender The Twinを使う理由
筆者は以前、Marshallを使っていたのですが、良い意味で不器用なアンプですので、限られたジャンルでしか使用が出来ないと感じていました。
その不満を解消するために、色々なFenderのアンプを試したのですが、どれもクリア過ぎる印象でイマイチでした。
友人などに相談していくうちに、ほぼこちらの要望を満たしてくれるFender The Twinと出会ったのです。
私は運よくFender The Twinを友人から譲ってもらったのですが、オークションなどで拝見します限り落札金額も金額も5万から7万。コスパも良いですね!
練習スタジオやライブ・ハウスの備え付けのアンプとしても時々見かけますので、機会がありましたら是非体感して欲しいと思います。
Fender The Twinは筆者のイチオシアンプです。
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