Sandwich Fuzzとは?
低価格で良質なエフェクターを作ると評判の「Effects Bakery」は日本のメーカーです。
【このメーカーの特徴とすごいところ】
▪ 全機種お値段3000円から4000円の驚異の低価格。
▪「安かろう悪かろう」なんて言わせない納得のサウンド。
▪ 極小サイズの筐体にかわいいイラスト。
登場と同時にネットでの話題を総ざらいしていった「Effects Bakery」のエフェクター達ですが、新しくラインナップに加わりましたのが「Sandwich Fuzz」でございます。
赤い小さな筐体にサンドイッチのかわいいイラストですが、どんなファズ・サウンドを出してくれるのでしょうか。
Effects Bakery/Sandwich Fuzzのスペック
商品名 | Sandwich Fuzz |
メーカー | Effects Bakery |
概要 | Fuzz |
Effects Bakery/Sandwich Fuzzのコントロール部
■ FUZZ
歪み量を調整できます。
■ TONE
音色を調整できます。
■ VOL
全体の音量調整ができます。
Effects Bakery/Sandwich Fuzzの音質や特徴
特徴1 大きな括りは「ロシアンマフ系」
音の印象は「ロシアンマフ系」です。ロシアンマフとは、Electro-harmonixがロシアに拠点を移していたころに作られた「ビッグマフ」のことをさします。ロシアンマフの特徴は、ファズのザラザラ感とファット感は残しつつディストーションに近い音です。
ロシアンマフの特徴を意識して作っていますが、さらにミドルを押して抜けの良さを重視しています。
特徴2 トゥルーバイパス仕様
最近のエフェクターは「良質なバッファードバイパス」か「トゥルーバイパス」が当たり前になってきて本当に助かります。Sandwich Fuzzは安心のトゥルーバイパス仕様ですので、つなぐ位置も何も気にすることなく使えます。
特徴3 安すぎだけど大丈夫
3000円ちょっとのお値段ですので「まともな音でるの」と不安になってしまいます。でも、大丈夫です。他の轟音ファズたちにも負けず劣らずのサウンドは上級者も納得する音です。これはEffects Bakeryのエフェクター全般に言えることですが、安いから使えないという常識は完全に覆しましたね。
Effects Bakery/Sandwich Fuzzのデメリット
デメリット1 優等生さが物足りない
ファズと呼ぶには使いやす過ぎて”じゃじゃ馬ファズ“を使いこなしてきた”強者ファズ使い師の皆様“には物足りなさを感じてしまうと思います。これからファズを使いたい人や、オーバードライブじゃ物足りない人向けに設計されているようです。
デメリット2 鈴なりサウンドは苦手
ファズを使う醍醐味のひとつである「鈴なりサウンド」ですが、どうもSandwich Fuzzは苦手のようです。「ツイン・リバーブ」などのクリーンがきれいな真空管アンプでしたら、もしかすると上手くいくかも知れませんが得意ではないようです。
鈴なりサウンドとはファズを歪せた状態で、ギター側のボリュームを絞った時に出る、高音域が強調されたクリーン・サウンドのことを言います。この高音域の音の端々が「ちりーん、ちりーん」と、鈴が鳴り響くように聞こえることからそう呼ばれています。
Sandwich Fuzzの使い方音作りのコツ
使い方1 イコライザー代わり
基本ハイゲインで演奏するギタリストは、リード・プレイの時にプッシュする、太さが増して抜ける音を探していると思います。バッキング用に作った硬めの音を、リード向きのトーンに変えるために「イコライザー」を使っている人を見かけます。
Sandwich Fuzzの抜けの良さと適度な太さは、そういう時の「イコライザー」代わりになってくれそうです。使い方はブースターと同じですが歪みを増すという考え方ではなく、音を整えるつもりでセッティングしてみて下さい。
使い方2 トーンの設定が肝
デフォルトのトーンがミドルよりですので「トーン・ノブ」の使い方が肝となりそうです。トーンを抑え気味が好みでしたら、ゲインは上げ気味にしてみて下さい。ファットなんだけど倍音でギラギラ感も出てファズらしい音になります。
調整の目安ですが、トーンは3時ぐらいまで上げてもファット感が損なわれることがないのでお勧めです。ゲインを上げたい場合はトーンは少しさげてみて下さいね。「トーンとは違う音の明るさはゲインで調節する」という気持ちでいると上手くいきます。
使い方3 ベースでの使用
ベースで使っても、よい仕事してくれます。メーカー側からも推奨されていますが、歪せても潰れすぎないので4弦解放を弾くと「ズゴーン」と爆発したみたいな轟音がなります。ギターで弾いた時は、本物のロシアンマフ・サウンドの特徴だと言われている「音の壁」は感じませんでしたが、ベースだと壁ができてますね。
Sandwich Fuzzと似ている機材と比較
Animals Pedal Fishing Fun as Fuzzとの比較
「Animals Pedal Fishing Fun as Fuzz」は、お値段からいいますと「Sandwich Fuzz」の倍ぐらい(それでも安い)しますが、音の狙いどころが同じ「ロシアンマフ」という事で比較してみます。
「Sandwich Fuzz」は、ロシアンマフの弱点である音抜けの悪さを改善していました。中域よりだった「Sandwich Fuzz」に対し「Animals Pedal Fishing Fun as Fuzz」は、シャープな高域がすっきりした印象を与えてくれるファズです。ロック・アレンジのアニソンなどに出てくる、ファズ・サウンドと言えば分かりやすいでしょうか。
こちらも扱いやすい良いファズですね。
BEHRINGER SF300 Super Fuzzとの比較
お値段の安さでは「Sandwich Fuzz」を超えていて、なんと驚異の2000円台です。サウンドの方は、BOSSの「Hyper Fuzz」のクローンだと言われています。3段階のモードが切り替えられるあたりもコピーされていますね。TREBLEとBASSのトーン・コントロールが付いていますので、細かい音作りができます。
FUZZ 1モードは古いファズ・サウンド。FUZZ 2モードはオルタナ系のノイジーな音。BOOSTモードはゲイン・ブーストとなっています。全体的にクラシックな音と言うよりは、グランジ・ロックに向いている音だと言えます。鈴なりサウンドは出ません。
どちらも安くても使えるエフェクターですので「もうこうなったら、お値段でお選びください」と言ってしまいそうです。
Sandwich Fuzzがおすすめな場合
- 古いロックのファズが好きな
- 真空管アンプを持っている
SF300 Super Fuzzがおすすめな場合
- エフェクター単体で完結したい
- 90年代サウンドが好き
Effects Bakery/Sandwich Fuzzを実際に使った感想
マフ系は、バンドアンサンブルの中では埋もれがちになってしまいボードから外されがちです。「Sandwich Fuzz」はマフのデメリットであった抜けの悪さを解消していますので、リードでもバッキングでも普通に使えます。
ディストーションみたいに使えますがやはりファズです。ワイルドに暴れてくれる感じが良いですね。
Effects Bakery/Sandwich Fuzzはこんな人におすすめ
- ファズって使いにくいんでしょ。と思っている人。
- ハイゲインアンプの音を整えたい。
- エフェクター・ボードのコンパクト化を図っている。
- Effects Bakeryのファンだ。
値段が安いので「初心者向けファズ」という売り文句が横行していますが、全然納得の音でした。これからは「値段は関係なく自分の求めているファズを探し求めていきたいな」と考えさせられるファズでした。
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