BOSSのOD-3を詳しくレビュー。
本来はオーバードライブとしてのOD-3。しかしブースターとしての使用感も良いのでその感想や使い方、それに伴う音痩せ問題についても解説。
BOSS/OD-3とは?
BOSSが世界に「Over Drive」の名を知らしめたODシリーズの「OD-3」は1997年に発売されました。
OD-3の機能は今までのOD-1、OD-2に比べ、レンジの幅が広がり高いゲインを稼ぐ事が出来るようになっています。
ODシリーズは真空管アンプをプッシュするブースターとして使用される場面が多かったのですが、OD-3は単体でも十分な歪みを得る事ができ、幅の広い音作りに対応できるようになっています。
BOSS/OD-3のスペック
商品名 | OD-3 |
メーカー | BOSS |
概要 | オーバードライブ |
特徴 | ・広いレンジ ・高いゲイン |
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BOSS/OD-3の音質や特徴
コントロール部
- LEVEL
-
音量を調整できます。
- TONE
-
音色を調整できます。
- DRIVE
-
歪みの量を調整できます。
デュアルステージオーバードライブ回路
デュアルステージオーバードライブ回路は「信号をオペアンプを複数使い多段式に増幅することにより、徐々に信号を増幅していくという物」というもの。
電子工学の専門書に書いていそうな説明ですが、弾き手の我々は聞こえる音で、確実に今までのモデルとの違いを感じ取ることが出来ます。
個人的の弾いた感想ですが、高密度で強めのゲインと伸びるサスティーン効果が特徴だと思いました。
豊かな中低域
中低域にピークがあるようです。
ハムバッカーの付いているギターでリフを弾くと、おいしい音域のハードロックな音が出ます。
かといって、高音域が失われず、モコモコするわけではないのでOD-3は優秀ですよね。
伝統の使いやすさ
「BOSSのエフェクターはツマミをフラットにしたら、それなりの音が出る。」というのは、もはや定説ですがOD-3も漏れなくそうです。
この伝統の使いやすさが、音作りの最初の目安となりサクサクとセッティングができます。
BOSS/OD-3のデメリット
個性が無い
デメリットらしいデメリットがないOD-3ですが、主張しない使いやすさが逆に「個性が無い」と言われています。
主にハードな歪みを必要とするギタリスト達からの苦情の様です。
しかしギター本来の良さを引き出すには個性が無いぐらいで良い様な気がしますし、制作側もその辺りを狙って作った機種だと思います。
お値段がちょっと高い
購入時に比較対象となるSD-1が破格の5000円程度という値段が故に、OD-3の9000円程度の価格が高く感じてしまい敬遠されがちになってしまいます。
下ではSD-1とOD-3の違いを比較しています。
OD-3とSD-1との違いを比較
名機「OD-1」にギタリストから「TONEを付けて欲しい」との要望に応える形で発売されたのが「SD-1」です。
ですから、OD-1の直系の後継機はSD-1という事になります。
SD-1の歪み量はOD-3に比べると控え目で、現代のハイゲイン志向の音楽ではブースターとしての使用が一般的になっています。
しかし、SD-1のブーストした時のハリのあるアンプ出音をプッシュする透明感は、重く歪みがちなOD-3にはない良さです。
ですが、ある程度歪む真空管アンプありきの事なので、JC-120などのトランジスターアンプに単体で使う場合などはOD-3の方が良いです。
BOSS/OD-3の使い方音作りのコツ
BD-2とOD-3の組み合わせ
BD-2とOD-3はどちらをメインにしても良い優秀なエフェクター2つですが、演奏するジャンルで少々変化すると思います。
BD-2はブルース・ドライバーを略した名前ですが、あまり歪みを必要としないブルースを演奏する専用のエフェクターというわけではなく、むしろよく歪みます。
ですから歪みを多く必要とするジャンルはBD-2をメインの歪みで音を作り、OD-3をブースターとして手前に繋ぐというのがおすすめです。
BD-2はOD-3に比べシャープな印象ですのでシングルコイルのギターに相性が良いです。
OD-3をメインの歪みとする場合は、ハムバッカーの付いたギターを使用する時にするを目安とすれば分かりやすいと思います。
ある程度、歪が得られる真空管アンプがある場合は2種類の歪を各筐体で作り、曲によって踏み分けるなどすると音作りの幅が広がります。
- BD-2はシングルコイルのギターに
- OD-3はハムバッカーに
単体での使用
アンプのクリーンから持ち上げていくとなりますと、ちょっと力不足かなと思います。
しかし、アンプのクランチぐらいからですと、ハードロックでもいけそうな歪みを得られます。
これは今までのODシリーズにはないOD-3ならではの使い方だと思います。
ギターボーカルの足元に
単体での使用の場合、バッキング専門のギターボーカルの人が使うのが一番落ち着くのではないかと思います。
アンプはクリーンにセッティングしておいて、ゲインを上げ過ぎず、音量差もない様にしておいて、アルペジオの時などはオフ、バッキングの時は常にオンという使い方がお勧めです。
モディファイ品の使用
素直な使用感のBOSSのエフェクターはモディファイの下地によく使われます。
ライトな改造から大幅にツマミが増えたりしている物がありますが、全部網羅するのは至難の業です。
私は友人が所有していました「keeley」のOD-3MODを使わせてもらったことがありますが、ノイズが軽減され音の曇りがとれ大きくなった印象でした。
BOSSのオーバードライブ特有の、中域がクイッと上がるところを音痩せと判断されることが多いようですが、それを解消するとブーミーな音になり、まとめるのが大変になるような気もします。
BOSS/OD-3と似ている機材と比較
世界中のOver DriveはOD-3の兄弟機にあたるOD-1を参考にして作られていますので、酷似した機種はたくさん存在しますね。大手メーカーの物は、ほぼコピー品に思えます。
OD-3と似ている機材なら、もはやOD-3でイイと言えます。
有名なクローン品はMXRの「ザック・ワイルド」モデルのオーバードライブZW-44があります。
MXRのザックワイルドZW-44のレビュー記事はコチラ
BOSS/OD-3を実際に使った感想
ブースターとしての使用が気持ち良いので、そちらでの使用が多くなります。
それ以外の使い方ですと、OD-3の持ち味である「単体の歪みでも使える」という点にも注目していきたいところです。
JC-120などのトランジスターアンプで、チューブアンプのクランチぐらいの歪みを狙って音作りしますと、良い感じになります。
JC-120の使い方を熟知しているのであれば、OD-3を使いこなすことができ更にかっこいい音作りができます。
BOSS/OD-3はこんな人におすすめ
SD-1をずっと使ってきたが気分を変え新しい歪みを試してみたい。
ギターボーカルだから、そんなにエフェクターはいらないけど、歪みエフェクターはこだわりたい。
ブースターを探してるんだけど、中低位域がプッシュされ野太く歪んで欲しい。
などとお悩みの方にはOD-3をお勧めいたします。
伝統の音を継ぎながら進化を遂げていく、BOSSのエフェクターの新しいモデルの歪みを、原点回帰するもよし新しく挑戦するもよし、ですので体感して欲しいです。
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