FZ-5とは
アナログエフェクターの代表のようなファズですが、BOSSの最新技術によりデジタルエフェクターとして蘇りました。
特徴としましては、シンプルなコントロールと、我々が「ファズと言えば」で思い浮かべる、代表的な3つのファズのモデリング機能を配しています。
この記事では私が実際にBOSSのFZ-5 FUZZを使用した感想や使い方のレビューをしています。
BOSS/FZ-5のスペック
商品名 | FZ-5 |
メーカー | BOSS |
概要 | ファズ |
特徴 | 強力なファズサウンド |
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BOSS/FZ-5とFZ-3/FZ-2との違い
BOSSのファズの歴史はFZ-2から始まります。
一号機なのにFZ-2という品番でした。
FZ-2は2種類のFUZZの音とブースターというコントロールでしたが、いまいち評判にもならず次の機種FZ-3の発売と同時に生産中止となりました。
二号機として発売されたのが、BOSSの技シリーズでお馴染みの技術「ディスクリート回路」を使用したアナログ・ファズFZ-3です。
一時期、人気ギタリスト「ジョンフルシアンテ」がレッド・ホット・チリペッパーズの曲で使用した事でプレミアが付いたりしましたが、いつの間にか話も聞かなくなりました。
コントロールはファズ本来のシンプルなLEVEL、FUZZ、TONEと三つでした。
BOSS/FZ-5の音質
コントロール部
- ■ LEVEL
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音量を調整できます。基本歪みエフェクターではギターの原音とエフェクト音を大体同じにします。
- ■ FUZZ
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歪みの量を調整できます。いわゆるGAINですが、あえてFUZZと記されています。
また、MAXではなくBOOSTとされている辺りかなりの歪みが期待できそうです。 - ■ MODE
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三種類のモードチェンジができます。
Fモード・・・名機FUZZ FACEのシュミレートモードです。一番歪むモードです。
Mモード・・・こちらも名機MAESTROのファズのシュミレートモードです。
Oモード・・・ジミ・ヘンドリックスの使用で有名なオクターブファズのシュミレートモードです。
各モードの特徴
Fモードでは、一番強力なファズサウンドが得られます。
逆にFUZZを絞り気味にしても、クランチなんだけど少々荒々しい良い感じにもなります。
Mモードでは、古き良きファズサウンドが得られます。GSサウンドなんかにぴったりの音です。
MAESTROのファズはローリング・ストーンズのキース・リチャーズが「Satisfaction」のイントロで使用した事で有名になりました。
Oモードはオクターブファズの「オクタヴィア」シュミレートモードですので1オクターブ上の音がついてきます。
ですから単音弾きでの専用モードです。
コード弾きで使いますと「グシャ」とした音になってしまいます。
BOSS/FZ-5の特徴
FUZZのゲイン量がFUZZ FACEより上がる
FUZZツマミのゲイン調整ですが、12時で本家「JIM DUNLOPのFUZZ FACE」の歪みのMAXに設定されています。
ですので、FZ-5は本家JIM DUNLOPのFUZZ FACEを超える強力な歪みを得る事が出来るのです。多彩な音作りに役立てることができそうです。
デジタル回路でアナログサウンドを再現
ビンテージのファズは古いロックがお好きな方には憧れの筐体ではございますが、高いお金を出して購入しても「スルー音の音痩せ」や「電源が電池駆動のみ」などの問題があったりして、実用的ではなかったりします。
その点、FZ-5はデジタル回路でアナログサウンドを再現していますので、そのような問題は皆無です。
ライブのお供にはFZ-5、レコーディングなどで音作りをじっくり追い込める場合などは、お手持ちのビンテージファズ、と使い分けられれば良いですよね。
ファズは曲者エフェクターの代表でもあります。
ギターをファズに合わせたり、アンプをファズに合わせたりしながらして考えていきます。
現代のロックではその様な音作りですと演奏できる楽曲が限られてきます。
「ライブ演奏で一曲だけファズフェイスみたいな音が欲しい」という場合などにFZ-5が期待に応えてくれるはずです。
BOSS/FZ-5のデメリット
初めてのファズには向かない
BOSS/FZ-5の三種類の各モードは優れてはいますが、本家「JIM DUNLOPのFUZZ FACE」の音を知っているからこそ、楽しめるモードであるような気がします。
ファズフェイスの音にはかなり近いですが、ビッグマフの様な音は出ません。
ある程度、本家のじゃじゃ馬っぷりを知ってからの方がFZ-5のありがたみが理解できますし、その方が臨機応変に使用を楽しめると思います。
ギター側のボリュームを絞っても鈴なりサウンドにならない
ファズフェイスモードでギター側のボリュームを絞っても、本家のような鈴なりサウンドになりません
音量だけが減衰して音痩せしてしまったかのような音になってしまいます。
BOSS/FZ-5はデジタル回路ででアナログサウンドに近づいてはいますが、やはりデジタルでは再現不可能だったのでしょう。
鈴なりとは?
本家JIM DUNLOPのFUZZ FACE(ファズフェイス)を使用時に、ギター側のボリュームを7ぐらいまで絞ることによって得られる、特有のシャリーンと綺麗になるクリーン・クランチサウンドのこと。
BOSS/FZ-5の使い方や音作り
ブースターとの併用で鈴なりサウンドぽい音作り
デメリットの項目で書きましたが「鈴なりサウンド」が再現できていません。
ですから思い切ってFUZZを絞り気味でちょっと激しいクランチぐらいでセッティングして、最終的な歪みは他のブースターに任せて使ってみましたら、とても良い感じになりました。
つまりギター側のボリュームを絞らずに「鈴なりサウンド」っぽい音を出し、他のブースターでプッシュして本来のファズの激しい歪を出すという手法です。
「そんなことならファズフェイスを使えばよいではないか」になりますが、本家JIM DUNLOPのFUZZ FACEはギターやアンプやセッティングを選びます。
Oモードは飛び道具で
オクタヴィアのシュミレートOモードで思い切り歪ませて「金切りサウンド」を作ればインパクト大です。
うまく飛び道具として使用すれば曲中のフレーズが盛り上がると思います。
使いこなせば自分の売りのサウンドにもなりますよね。
BOSS/FZ-5を実際に使った感想
数々のファズを試してきましたが、共通して言えるのはアンプ側はクリーンにしておいて、トーンはトレブル上げ気味にしておくという事です。
ピックアップはシングルコイルの方が良いと思います。
ですが、このようなセッティングですとファズ中心の音作りとなります。
演奏できる曲が限られてきてしまい、何種類かの歪が欲しい場合は困ってしまいます。
そんな時にFZ-5を使えばどんなギターやアンプにも付いてきますので「この曲のここだけにファズサウンド」という直感的な使い方もできます。
ファズは「毛羽立つ」の意味ですが、FZ-5のBOOSTの領域は名前の由来にぴったりです。
BOSS/FZ-5はこんな人におすすめ
- 人とは違う重低音を出したい
- 数種類の歪みを使いたい。
- その中にファズも選択肢として置いておきたい。
- GSバンドに誘われたが本家のファズフェイスはプレミアがついて買えない。
現代音楽にもマッチして古き良き轟音も再現できるファズ「FZ-5」是非とも使い方を極めて他のギタリストに差をつけて欲しいです。
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