CE-2wとは?
世界初のコーラス・エフェクター「CE-1」の発表から44年も月日が経ってしまいました。
「弁当箱サイズ」と呼ばれ取り回しが大変だった「CE-1」をコンパクト・サイズにしてギター専用機種として煌びやかなサウンドにしたのが1979年に発表された「CE-2」。
そのCE-2の復刻モデルが「技クラフト」より更にパワーアップされ蘇ったのが2016年に発表された「CE-2w」となります。
この記事ではCE-2wに使い方や音質の特徴などについて詳しくレビューしていきます。
BOSS/CE-2wのスペック
商品名 | CE-2W |
メーカー | BOSS |
概要 | コーラス |
特徴 | フルアナログ回路でノイズレス |
CE-2とCE-2wの違い
CE-2はBOSSのヴィンテージ・エフェクターの特徴であるマイルドで太い音が特徴ですが、踏んだ時にボリュームが上がってしまい、そう聴こえてしまうのかも知れません。
電源もACAにしか対応していませんので取り扱いも少々工夫が必要です。
CE-2wはCE-2の「良い所は引き継ぎ、悪い所は改善した」という印象です。
クリアで高音域もくっきりと伸び、オンとオフの音量差も感じられません。
CE-2と同じくフル・アナログ回路。
ですが、CE-2wはBOSSの最新技術によりノイズ・レスで透明感のある現代音楽にも合う音になっています。
BOSS/CE-2wの特徴
特徴1 コントロール部
- ■ RATE
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揺れのスピードが調整できます。
- ■ DEPTH
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振れの深さが調整ができます。
- ■ センターに3段階のモード切り替えスイッチ
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- スタンダード・モード・・・CE-2の音を引き継いでいるモード。
- CE-1モード・・・コーラスエフェクターの元祖「CE-1」の音を再現したモード。
- ヴィブラート・モード・・・CE-1の機能であるヴィブラートを再現したモード。
特徴2 モード切り替えスイッチ
3つのモード切り替えスイッチがCE-2wの最大の特徴です。
スタンダード・モードはCE-2の再現モードとはなっていますが、かなりクリアで聞きやすくバンドのアンサンブルにもしっくりと馴染む音になっています。
CE-1モードも元祖とは音が違い「もっさり感」が排除され揺れの感じだけが再現されている印象。
特徴3 ステレオ・アウト
CE-2wのもう一つの特徴として「ステレオ・アウト」が増設されています。ライブでの使用ですとアンプが二台必要ですが、広がりあるステレオ・コーラスはバンド・アンサンブルの中で存在感が増します。
特徴4 日本製
CE-2wは日本国内で生産されています。Made in japanの証「銀ネジ」が光輝いています。
BOSS/CE-2wのデメリット
CE-1モードのヴィンテージがない
バッファの違いや新機能の回路の違いでヴィンテージのCE-1とは違い、かなり現代風の抜けの良い音になっています。
オリジナルの音がそのまま出ると期待し過ぎますと、がっかりするかもしれません。
使いやすいのでこれで良いと思いますが、オリジナルの「もっさり感」を再現したいのであれば前段にイコライザーを繋ぎトーンを加工する必要があります。
おすすめのイコライザーレビュー記事
BOSS/CE-2wの使い方や音作りのコツ
常にオンでブルースギター
もちろんCE-2wでも再現できます。
スタンダード・モードでレイト9時、デプス11時辺りのセッティングでオッケーです。
ジョニーはお馴染みギブソンのファイヤーバードのフロント・ピックアップのみでほとんどの曲を弾ききっています。
アンプのセッティングはトレブリーにしておいて、あまり歪ませずにコーラスで輪郭を作るような気持ちで音を作っていけば良い感じです。
ミニ・ハムバッカー搭載のギターがベストですが、普通のハムバッカー搭載ギターでも雰囲気はでますので大丈夫です。
アルペジオでの深めのコーラス・サウンド
イギリスのロック・バンド「ザ・スミス」のギタリスト「ジョニー・マー」もBOSSのCE-2の音を世界に広げた一人です。
アルペジオでの使用はたくさんのギタリストのお手本のセッティングとなっています。
もちろんCE-2wでも再現できます。
レイト11時、デプス3時と深めのセッティングが曲の浮遊感を増しています。
ジョニー・マーはCE-2のあとにBOSSのデイレイ「DD-7」と「DD-3」を二台つないでいて深めのコーラスに味付けをしています。
DD-7は生産完了していますので現在では後継機モデルのDD-8がおすすめ。
カッティングに薄っすらと
元レッド・ホット・チリペッパーズのギタリスト「ジョン・フルシアンテ」はCE-1の使用で有名です。
この方が使ったおかげで、世界中のジョンのファンがCE-1を買いあさり始めプレミア価格に拍車がかかったように思います。
様々なライブ演奏の場面でジョンはCE-1を使っていますが、印象的なのはカッティング時に薄っすらとかかっているコーラス・サウンドです。
もちろんCE-2wでも再現できます。
CE-1モードでレイト1時、デプス10時ぐらいでストラトキャスターのフロント・ピックアップで弾いてあげると良い感じです。
ギター側のトーンを少し絞って上げますと再現度が上がります。
またジョンフルシアンテはDS-2も使用しているので併せてレビュー記事をチェック!
ベースでの使用
ベーシストの方もCE-2ファンが多いです。
もちろんCE-2wもベースで使っても良い感じでかかります。
特別ベース・モードはありませんが、CE-1モードがベースで使う事によりマイルドなアナログ・コーラスらしさが出て良いです。
BOSS/CE-2wを実際に使った感想
CE-2音が大好きで何とか自分のシステムに盛り込みたかったのですが、電源の問題やオンにすると音が大きくなる事などでCE-5で代用していました。
CE-2wの存在は今まで使っていたコーラス達をお蔵入りにしてしまう勢いがあります。
レイトとデプスを大体決めたら、後はモード切替でサウンド・カラーを変えていけるので本当に使いやすく実用的です。
CE-5の特徴はコチラで解説!
BOSS/CE-2wはこんな人におすすめ
■ ジョンフルシアンテのファンだけどCE-1は高価すぎて買えない
■ ヴィンテージのCE-2は好きだけど電源問題で電池交換などが面倒で使っていない。
■ 初めてコーラス・エフェクターを買うのだけど失敗したくない。
などとお考えの方にはCE-2をおすすめいたします。
最新技術と信頼の日本人エンジニアが作ったCE-2wは、ひとつもふたつも抜きに出たコーラス・エフェクター。
世界一のコーラス・サウンドを手にして欲しいです。
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