MS-50Gとは、コンパクトサイズながらも、92種類のエフェクトと8種類のアンプモデリングを搭載。
さらには、MS-50G Effect Managerを使用すれば、72種類のエフェクトを追加も可能。
ボードに1台持っておきたい、多彩に使える便利なエフェクターです。
ベース用のマルチストンプはコチラ
ZOOM/MS-50Gのスペック
商品名 | MS-50G |
メーカー | ZOOM |
概要 | マルチエフェクター |
特徴 | できることが多い 高すぎるコスパ |
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ZOOM/MS-50Gを使用している有名人
- 宇田大志(ジャズ・ギタリスト)
- 五十嵐☆sun-go☆美貴(SHOW-YA,mintmints)
ZOOM/MS-50Gの音質や特徴、ココがすごいなど
特徴1 コンパクトサイズながらパッチの切り替えができる
フットスイッチが一つしか付いていないにも関わらず、パッチの切り替えに対応しています。
通常のON/OFF切り替えに加え、A→B→C→D→A…などとフットスイッチを踏むたびにメモリーしたパッチを順番に変更できます。
もちろん、何もエフェクトをかけないパッチの保存も可能なので、疑似的にON/OFFも可能。
特徴2 多機能ながら使いやすい操作性
一つ一つのエフェクトはシンプルながらも、元になったモデルをさらに拡張したようなサウンドが得られ音作りの幅は広いです。
例えば、ディレイ系統にはOFF時に残響音をTail機能、アンプシミュレーターには本来できないほどの歪み量が出せて、3バンド・イコライザーがそれぞれ標準装備されています。
マルチエフェクターなどを使ったことがない人は、最初こそ戸惑うかもしれませんが、少し使ってみればざっと理解できる操作性も良いです。
まずは30種あるプリセットを基にいじってみると良いでしょう。
また、バイパス時の音痩せなども特に気になりません。
たくさんのエフェクターを繋ぐよりも本機を繋ぐほうが音質の面ではメリットがあります。
なお、チューナーの精度も±1セントですので、相当気にしている方でない限り、全く問題なく使えます。
特徴3 高性能なノイズリダクション
音量が不自然に不安定になる感覚も特になく、元の音をほとんど劣化させずに、自然にノイズを綺麗に消し去ります。
弾いていないときはもちろん、弾いている最中のホワイトノイズも消してくれて、音がスッキリとシャープになる印象です。
ノイズ対策の定番であるBOSS NS-2にも負けていない性能で非常におすすめです。
BOSS NS-2のレビューはコチラ
特徴4 豊富なモジュレーション系エフェクター
コーラスは1種類しかないというようなマルチエフェクターもありますが、本機(ZOOM/MS-50G)は違います。
MS-50Gの搭載数の多いコーラスを紹介しますと定番のCH-1、CE-1、CE-5のモデリングや、SmallClone、CORONA CHORUS、M234の他にデチューン系のオリジナルモデルがあります。
浅めのものから深めのものもあり、本物と比べても違いはあまりかわりません。
フェイザーは、通常のものに加え、一方向にのみ効果がかかるWarpPhaseなどがあり、ちょっと変わったサウンドも得られます。
フランジャーは、アナログ風のものや、ジェット、ダイナミックなどもあり、まず間違いなく困ることはありません。
オールイニシャライズ機能に注意
オールイニシャライズ機能とは、いわば初期化のことです。
この操作を行うとすべての設定が工場出荷時の設定に戻ってしまい、自動で復帰させることはできません。
一番左のつまみを押したまま電源を入れると、ALL INITIALIZEという画面が表示されます。
ここでフットスイッチを押してしまうと、初期化が完了してしまいます。
初期化したくない場合は、そのまま電源を抜くか、フットスイッチ以外の操作を行ってください。
MS-50Gと間違えやすいエフェクター
MS-50Gゴールドとは
金色の機体が目立つMS-50Gは、イシバシ楽器限定販売のオリジナルカラーモデル。
現在、追加生産の予定はなく、市場に出回っているものが全てとなります。
なお、エフェクトや操作面に関しては、通常モデルと違いはありません。
唯一違いと言えるのは、発売された2018年としては最新だったv3.00(バージョン3.0)が標準搭載されている点です。
72種類の追加エフェクトをダウンロードするには、v3.00以上にし「MS-50G Effect Manager」を使えるようにしなければなりません。
現在は、標準モデルもv3.00が標準搭載されているので全く問題はありませんが、中古で購入する際は、ZOOMの公式サイトにてアップデートをする必要がある場合があります。
ベース用のMS-60B
赤色をしたMS-60Bは、ベース用にエフェクト、アンプモデリングをチューンアップ、再編成したモデルです。
MS-50Gをベースに、MS-60Bをギターに接続すること自体は可能ではあります。
しかし、ギターとベースでは音域が違います。
ベース用は、低い音域が損なわれることなく出力できるように仕様が変わっています。
その場しのぎの目的以外では、やはり最適化されている方(ギタリストならMS-50G、ベーシストならMS-60B)を選ぶ方が賢明です。
MS-50GとMS-70CDRの違い
MS-70CDRは、MS-50Gと違いアンプモデリングと歪み系が入っておらず、空間系のみを充実させたエフェクターです。
しかしながら、2017年のv3.0へのアップデートの際、MS-70CDRに搭載されているエフェクトのほとんどは、MS-50Gで使用できるようになりました。
ごく一部だけ搭載されていないエフェクトもありますが、あえてこちらを選ぶ理由になるエフェクトが特にあるというわけでもありません。
また、ベース用エフェクトも搭載されているという点に違いがありますが、その点に関してもMS-60Bで対応できてしまうので、あえてこちらを使用するメリットはあまりないと言えるでしょう。
現状、MS-70CDRをおすすめできるのは、歪み系、アンプモデリング系は絶対に別で用意するが、たまにベースも弾くという方に対してのみです。
MS-50GとMS-100BTの違い
MS-100BTは、Bluetooth接続でエフェクトの試奏や購入が可能となっている点がMS-50Gとの大きな違いです。
しかし、残念ながら現在は廃盤になっていて中古市場にもあまり出回っていないことと、対応iOS機種がiPhone5までとなっており現在では非常に使いにくい環境となってしまっています。
ZOOM/MS-50Gマルチストンプエフェクターのデメリット
デメリット1 歪み系エフェクターが弱い
やはり、デジタルということで歪み系エフェクターのクオリティは、一つ落ちるものがあります。
モデリング元になったサウンドよりも、高音、低音どちらも音の伸びが弱く、全体的に硬めのサウンド。
とは言え、今までZOOMが出してきたマルチエフェクターの歪みに比べるとかなり進歩しています。
もしあなたの最後に使ったデジタル歪みが、10年程前のG2などのモデルであったなら、各段にレベルが上がっていることを実感することができるはずですので、ぜひ、一度お試しいただきたいと思います。
デメリット2 消費電力が多くバッテリー持ちが良くない
バッテリーだとアルカリで約7時間駆動が限界です。
電源は別で用意することをおすすめします。
しかし、これだけの機能があって7時間程度持つのであれば、急な事態には対応しやすいです。
デメリット3 ヘッドホン・イヤホン端子がない
大抵のマルチエフェクターには搭載されているヘッドホン・イヤホンがありません。
よって、アンプやオーディオインターフェースなどに接続しなければ出力することができません。
とはいえ、普段使いにおいては大きな問題にはならないかと思います。
デメリット4 リズムマシン機能がない
これだけ多機能な本機ですが、リズムマシン機能はありません。
外部フットスイッチを使用して、リズムマシンを制御などできたらより良かったのですが少し残念な点です。
デメリット5 ルーパー機能がない
スイッチが一つしかなく、構造上難しいため仕方ないのですが、ルーパー機能は付いていません。
必要な方は、別途用意しましょう。
デメリット6 演奏中のエフェクト切り替えが困難
演奏中のエフェクト切り替えが困難というのが、本機(MS-50G)最大のデメリットと言えます。
通常使用だと真ん中のスイッチの踏み込みしかできません。
左右の黒いボタンが押せると、別のエフェクトに移るなどできるのですが、不可能です。
また、改造もしくは他の機器を使用しなければ、外部フットスイッチやエクスプレッションペダルも使用できません。
改善策としては、蝶番を機体に貼りつけて押せるようにすることと、modして増設スイッチを接続可能にすることが挙げられます。
たまに使うエフェクトだけ使えれば良いので、ライブ中でもさっと切り替えられるというのでなければ、かなり必須の機能になってきます。
MS-50Gの使い方やアレンジ方法、セッティング例、つなぎ方、音作りのコツなど
使い方1 マスターボリュームがついていない弱点の対策
本機には意外にもマスターボリュームがついていません。
例えば、使用頻度が高いであろうJC-120を想定します。
センドリターン端子を使用するとプリアンプ部分がスルーされるため、JC-120側のボリュームとイコライザーが効かなくなります。
その際は、エフェクター側で音量を決めていかなければならないわけですが、肝心のMS-50Gにはマスターボリュームが存在していないため、設定によっては急に爆音が鳴ってしまうなどして大変危険です。
もちろん、MS-50Gを空間系などの歪み系以外だけで使う場合は、マスターボリュームがなくても特に問題はありません。
しかし、そうでない場合やリターン端子を使用する場合は、MS-50Gで何かしらのアンプシミュレーターを使用しましょう。
アンプシミュレーターにボリュームがついていますので、そこで調節ができるので対策が可能です。
使い方2 ラインセレクター機能を使用して、一括ON/OFFを可能にする
LineSelという機能があり、こちらがいわゆるラインセレクターの機能を発揮します。
例えば、アンプシミュレーター、イコライザー、LineSel、コーラス、ディレイ、リバーブとエフェクトチェインを組んだとします。
この状態でLineSelのON/OFFを切り替えると、コーラス以降のON/OFFをまとめて切り替えることができます。
エフェクトの切り替えが難しい本機においては、有用な機能です。
使い方3 改造なしで使えるタップテンポ操作
フットスイッチを1秒間長押しするとタップテンポモードに切り替えることができます。
工場出荷時の設定では、チューナーが起動してしまうので、事前にMENU→SETTINGSからTAP TENPOを選択しておきましょう。
チューナーモードとの併用はできないという点はご注意ください。
再度、フットスイッチを長押しすると通常のモードに戻ります。
足操作に限界がある本機ではありますが、タップテンポのために、かがんで操作する必要がないのは安心できます。
使い方4 アコギの音質補正に使う
ピックアップが搭載されているアコギでしたら問題なく使用可能です。
通常、ラインに通してしまうとアコギのサウンドは変化してしまいます。
なるべく音質をマイク録りに近づけるためには、イコライザーで1khz付近のミッドを少し削ると良いです。
使い方5 ジャズギターにぴったりのクリーンサウンド
そのため、クリーンサウンドで弾くことが多いジャズのギターの音作りをするのにとても向いています。
最大で6つのエフェクトが扱えることを最大限利用して、ブースター、ディレイ、リバーブを同時に使います。
場合によって、微調整のためにクリーン系のアンプシミュレーターやコンプレッサー、イコライザー、さらにはトレモロなんかを足しても良いでしょう。
- まず、ブースターをゲイン抑えめに設定しミッドを持ち上げましょう。
- 次に、ディレイはタイムが300~400msくらいに設定。
- フィードバックとミックスは9時方向程度の弱めの設定します。
- リバーブはホールリバーブにします。
- ホールは反射距離が長いため比較的緩やかな感覚でエフェクトがかかる点において相性が良いです。
- ディケイは最大にして、ミックスは9時方向程度で十分です。
これで簡単にジャズにぴったりのサウンドを得ることができます。
使い方6 シンセに接続して得るエレクトロニカサウンド
ギターで使うイメージがあるかもしれませんが、シンセで使うとギター使用時以上の効果を得られます。
アンビエントや、エレクトロニカなどをされている方にぜひともおすすめします。
デジタル処理で主にモジューレーションや空間系の音質が良く、多機能な本機の特性を活かした使い方です。
使い方7 一台で簡単シューゲイザーサウンド
シューゲイザーを実際にやろうとすると、ペダルボードがいっぱいになってしまう傾向にありますが、本機ではある程度まとめて使用できるのが良いです。
特に、シューゲイザーの音の壁が感じられるサウンドに非常に有用なDigitechRV-7のゲートリバーブ(Gated)とリバースリバーブ(Lexicon)のモデリングが入っているのが好印象です。
まずは、何も考えず歪んだギターにGatedとLexiconをDryをOFF、LevelとDecayを100まで振り切って弾いてみましょう。
それだけでシューゲイザーのあの音に近づけます。
必要に応じて、ピッチシフター、ハーモナイザー系エフェクトを使用するのもおすすめ。
使い方8 midiコントロールでスイッチャーを外部管理
本機は、内部制御はmidiで行われているのですが、USB端子が搭載されている代わりに、midi端子は搭載されておりません。
しかし、結果として数万円の費用がかかってきますので、そこまでするのは、と思われる方は、同じくZOOMのG3Nなどを使用するというのも手です。
サウンドは変わらず、ルーパーがついていて、さらに外部スイッチを接続可能なところが良いです。
ZOOMのG3Nのレビュー記事
ZOOM/MS-50Gマルチストンプエフェクターを使った感想
シビアなレコーディング環境などでは、使い道が限られてきますが、ちょっとしたライブやセッションくらいでしたら、問題なく使えて非常に便利だと感じました。
とにかくコスパが非常に高いので、とりあえず一台持っておいて、必要に応じてボードに足すというのが良いでしょう。
ZOOM/MS-50Gマルチストンプエフェクターはこんな人におすすめ
多用はしないが使いたいエフェクトがあり、わざわざそこでエフェクターを増やしたくないという方はMS-50Gを持っておいて損はありません。そんなに増やしても音痩せの原因になりえますからね。
強いこだわりはないので、色々なエフェクトを試したい方でそれなりの音を出せるエフェクターが欲しい方なら抜群にオススメできます。
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