ZW44とは?
Zakk Wylde(ザックワイルド)」がMXRと共同開発したシグネチャーオーバードライブべダル。
BOSSのSD-1をベースに、Zakk Wyldeこだわりのサウンドに変化させた歪み系ペダルです。
単体のオーバードライブとしてもブースターとしても使えるペダルで、ハイゲインサウンドのみならずクランチサウンドまでカバーできる幅広い音作りができるという特徴を持っています。
今回は、Zakk Wylde本人も使用しているZW44をモデルの違いも含めてレビューします。
ZW-44は廃盤となっているので、ZW-44の代替品としては以下のエフェクターがおすすめです。
MXR/WYLDE OVERDRIVE ZW-44の使用アーティスト
- Zakk Wylde(Ozzy Ozborne、Black Label Sociaety、Pride&Glory)
- Dimebag Darrel(Pantera、DAMAGEPLAN)
また過去にZW-44を使用していたアーティストは
- John Petrucci(Dream Theater)
- Dimebag Darrel
Dimebag DarrelはMXRから自身のシグネチャーペダルを発売しているにも関わらずZW-44を使用していました。
この理由の一つとしてZakk Wylde(ザック・ワイルド)と友人関係であったことも使用の理由と言われています。
ZW-44の違い
ZW-44にはwylde overdriveとberserker overdriveの2種類がありますが、この両者の違いはモデルチェンジによるもの。
wylde overdrive ZW44(写真左)はモデルチェンジ前で、ZW44 berserker overdrive(写真左)として生まれ変わりました。
しかし、wylde overdrive ZW-44(前機)はフットスイッチのトラブルが多く、ONのランプが消えたのにエフェクトがかかり続けるなどのトラブルがありました。
ZW44 berserker overdriveにモデルチェンジしてからはつまみが小さくなり本体の大きさも若干小さくなったように感じますが、大きな影響が出る違いはスイッチくらいです。
MXR/ZW-44の音質や特徴
特徴1 低音がしっかり出る
ブースターとして使用した場合に、基本は中音域が持ち上げる効果があるのですが、それと同時に低音域も持ち上がるため音の太さが増します。
ベースとなったSD-1と比較するとより効果を実感することができます。
ソロだけではなくバッキング時もかけっぱなしにすることで音圧が上がります。
特徴2 ロングサステインを得られる
一番印象に残った効果です。
アンプをクランチ程度にしてZW44をかませば、GAINをそれほど上げなくてもロングサステインを得られます。
そのため、GAIN低めの音作りでもスムーズなソロを弾くことができます。
特徴3 音がつぶれない
音の輪郭がはっきりしているため音がつぶれないです。歪ませても音がこもりにくいです。
しかし、TONEを絞りすぎると音がこもるので気を付けましょう。
特徴4 歪ませてもノイズが出にくい
GAINを上げると若干サーという音は出るものの、演奏中に気になるノイズはほとんど出ません。
ですので、ノイズゲートをかけたために使えない音になってしまったり、ノイズとの戦いに長時間割くなどの心配がなくなります。
MXR/ZW-44のデメリット
デメリット1 電源の位置がインプットと近いので邪魔
DCケーブルの差し込み位置がインプットジャックのすぐ近くにあるので、形状によっては差し込めなかったり邪魔になってしまうことがあります。
パワーサプライ(電源)をエフェクトボード上にセッティングをしている場合、DCケーブルとシールドが交差する形になり少しだけ見栄えが悪くなります。
デメリット2 フットスイッチが硬い
音で表現するとガチッという感じです。しっかり踏まないと押せません。
靴を履いてプレイする場合は大丈夫ですが、家などで裸足、手でスイッチを操作する場合はかなり固く感じると思います。
しかし、硬いがゆえに誤って押してしまうことは少ないため、一概にデメリットと言い切るのは語弊があるかもしれません。
デメリット3 つまみの効きが良すぎる
つまみの可変域が狭いです。要するに「あそび」がありません。
少しずつつまみを上げていかないとある地点でいきなり音が大きく変化してしまいます。
よく聞いてみると少しずつ変化しているのかもしれませんが、とても分かりにくいです。
MXR/ZW-44の使い方や音作り
使い方1 すべてのつまみをMAX
注意すべき点がありまして、本人と同じ音が出るわけではありません。
あくまで本人の機材やセッティングの環境が整ったうえでつまみをMAXにしているので、一般の使い方だと正直使える音にはならないと思います。
しかし、MAXの状態からいらない部分を削っていくようにセッティングをすればあなた好みの音を見つけられるはずです。
使い方2 ブースターとして使う
この使い方はかなりオススメです。
アンプやエフェクターで基本の音を作りZW44でブーストすれば中低音の気持ちのいい音域が持ち上がり、気持ちのいいサウンドを手にすることができます。
ブーストで使う場合はGAINは高くても2時くらいのほうがノイズが少ないです。
サステインがよくなるので、そこまでGAINを上げなくても満足できるはずです。
使い方3 少し攻撃的なサウンドのオーバードライブとして使う
クリーンアンプに単体で音で鳴らしてもカッコいいロックな音が出ます。
若干ハイが強く硬めの音が出る印象なので、アンプ側の設定をいじる必要があるように思います。
ちなみに私なら少しハイを落とします。
個人的にZW-44はブースターとしてがお気に入り
ブースターとしての利用が一番好きです。
セッティングはすべて12時前後にし、TONEつまみをギターに合わせて変化させます。
シングルコイルだとハイがきついのでTONEを多めにカットしています。
このセッティングがお気に入りで超気持ちがいいです。
ZW-44と似ている同価格帯の機材と比較
Ibanez TS9 Tubescreamerとの比較
Ibanez TS9 Tubescreamer との比較がわかりやすいと思います。
若干キャラクターが違う部分もありますが、どちらも王道サウンドを持っているため比較しやすいです。
- ZW-44は輪郭のはっきりした固めのサウンド
- TS9はミドルが強めのマイルドな少し粘り気のあるサウンド
このような違いがあります。
価格は定価だとほぼ同じ8,000円前後ですが、ZW44は廃盤のため値段が若干高騰しています。
MXR/ZW-44を実際に使った感想
音作りに関して言えば、11時から13時の間で劇的にキャラクターが変化します。
特にTONEの変化が大きくつまみを上げていくと一気に硬いハイが主張するサウンドに変化するため、ちょうどいいポイントを見つけるのに若干苦労するかなという印象を受けました。
他のエフェクターに比べ、ピッキング音がはっきり出る感じがします。
スタジオでの使用でも、マイナスだと感じる部分はなく家で演奏しているときと同じ効果が得られました。
今後も使用したいと思っています。
MXR/ZW-44はこんな人におすすめ
Zakk Wyldeが大好きな方には特におススメです。デザインがZakk Wyldeです。足元を見ただけでテンションが上がります。
音に関して言えばアンプの音をブーストして
- ロングサステインが欲しい
- ハーモニクスを多用する
- 低音を太く出したい
という希望がある人はZW44が叶えてくれます。
ノイズが少ないのでgainを上げ気味にして歪ませても安心して演奏が可能です。
特にマーシャルのアンプとの相性が良く、ガツンとした心地いいサウンドを手にすることができます。
ZW-44は廃盤
現在ZW-44はWYLDE OVERDRIVE ZW44、ZW44 berserker OVERDRIVEともに廃盤となっています。
したがって購入するのであれば中古市場で手に入れましょう。
Amazon、楽天市場ともに中古品の出品はありますが8,000円~10,000円以上と価格幅がとても大きいです。
新品だと30,000円ととても高額になっています。
中古品の購入は、アマゾン、楽天、Yahooショッピングでの購入が一般的。
特にアマゾンは故障している場合、返品可能なのでオススメです。
おすすめのZW-44の代替商品
代替商品としてはBOSSのSD-1がおすすめです。
なぜならば、SD-1をメインで使っていたZakk Wyldeが、SD-1をベースにMXRと自分好みに改良するために開発を進めたものだからです。
ZW44の方がgainを上げた時に低音が良く出るため音が太くなります。
そしてバイパスの方式が違います。
- SD-1はバッファードバイパス
- ZW44はハードワイヤーバイパス
というMXR独自のバイパス方式を採用しています。ハードワイヤーバイパスはトゥルーバイパスに近い方式です。
どちらがいいということはありません。トゥルーバイパスが出始めのころは絶対にトゥルーバイパスという雰囲気がありましたが、デメリットなども見つかりお好みで選ぶようになってきています。
どんなジャンルにも対応できるZW44ぜひお試しください。
ZW44の代替商品BOSS/SD-1
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